泉屋博古館分館(六本木1-5-1)
現在の漢字の祖先にあたる「金文」は、今から3000年前の中国で青銅器に鋳込まれた古代文字だ。その金文の世界を、実際の青銅器や復元鋳造レプリカ、鋳型を通して展観すると共に、表された銘文から古代中国の人々の生きた声にまで想いを馳せる企画展がスタートした。
住友コレクションと中村不折コレクションからの出品を中心とした本展は、日本ではこれ以上の規模での開催は実現不可能と言われるほどの充実ぶり。例えば、揃いで制作されたものの散逸してしまった西周中期の鼎(てい)《小克鼎(しょうこくてい)》は初めて隣り合わせで展示、2つ合わせて鋳込まれた文章が完成する鐘《井仁𡚬鐘(せいじんねいしょう)》は3000年ぶりに対で並ぶ。
会期中は、担当学芸員や館長によるトークイベントや、鋳物体験などのワークショップも開催される。
泉屋博古館分館は2020年1月より約2年間、改修工事のため休館となるので、本展が改修前最後の展示となる。
【会期】11月9日(土)〜12月20日(金)
【休館日】月曜
【時間】10:00〜17:00(最終入館16:30)
手前:井仁𡚬鐘 西周後期 台東区立書道博物館
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