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シンガポール出身アーティストによるグループ展「シンガプーラ」

シンガポール出身アーティストによるグループ展「シンガプーラ」

OTA FINE ARTS(六本木6-6-9 ピラミデ3F)

2020/10/14(水)  シンガポール出身のアーティスト5名による展覧会が、OTA FINE ARTSで開催中。年齢もメディウムも題材とする文化背景も違うアーティストたちの中には、東京では初お披露目となる作家もおり、シンガポールにもスペースを構える同ギャラリーならではの充実したグループ展といえる。

 サンスクリット語で「ライオンの町」を意味する「シンガプーラ」は、シンガポールの国名の由来となった言葉だ。その名を冠した本展では、同国の持つ数奇な歴史、それによって育まれた文化の多様性、そして国家の変容を読み解いていく。
 例えば、シンガポールを代表する作家ザイ・クーニンは、イスラム化の過程で変化してしまった伝統的マレー文化、とりわけ原住民であるオラン・ラウト(海のジプシー)を題材に活動しており、本展ではそのオラン・ラウトと日本を結び文化の交流をもたらしてきた海流「黒潮」にちなんだドローイングを展示する。
 また、今回の参加作家の中で一番若いヒルミ・ジョハンディは、シンガポールの近代の歴史に焦点をあてた油彩や映像作品を発表。描かれるのは、緑豊かでクリーンなイメージの楽園に見えて、実は薄い板の上に描かれた虚構で、作家が故郷に投げかける疑問をダイレクトに表現している。

 同じアジア圏ながらよく分からない、しかし文化的にも歴史的にも関わりの深いシンガポールの、最新のアート事情をインプットしてみては。

【会期】10月10日(土)〜11月21日(土)
【休廊日】日月祝
【時間】11:00〜19:00