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多様な人間のあり方とは?「アジテイション:攪拌のポートレイト」展

多様な人間のあり方とは?「アジテイション:攪拌のポートレイト」展

コートヤードHIROO 3Fガロウ(西麻布4-21-2)

2020/11/12(木)  アート&デザイン分野で世界ランキングトップをキープし続けるイギリスの芸術大学院大学、Royal College of Art の出身者7名による、ポートレイトをテーマにした展覧会が開催中。

 ステイトメントには「現代に生きるわたしたちの姿を捉えようとする時、古いカテゴリーでは窮屈すぎて、からだのあちこちが千切れてしまう」という言葉がある。その感覚を、普段から切実に感じてきた参加アーティストたちは、自身の表現で古いカテゴライズの壁に風穴を開けようと、新しいポートレイトの形を提案する。

 本企画立案者の平澤賢治氏と石橋征子氏に話を聞いた。
 サーモグラフィで捉えた人物の姿を表面温度の数字に置き換える「Figure」シリーズの新作を発表した平澤氏は、「普遍的なポートレイトを生み出せないかと考えた時、数字の持つ真理に着目しました。そこに、支持体の鏡面ステンレスへの映り込みや、数字に使っているAvenirというフォントから、人間味や変化・偶発性を肯定する面白さも感じてもらえる」と作品を解説。
 また、アイコニックな人物の下半身に集中的に寄った画角で、溢れるエネルギーを表現しつつ、ボディシェイミングなど人の外見を批判することについて鑑賞者に問いかける石橋氏は、「人間の一部をクローズアップすることで元のコンテクストから切り離され、人をどう見るか、どう判断しているのかという純粋な視点が浮かび上がる」と語る。
 「多様な人間のあり方を、批判的な視点ではなく、もっと柔軟にそしてフラットに受け容れるようなキッカケになれば」との平澤氏の言葉通り、さまざまな価値観や多様性について考えさせられる企画展だ。

【会期】11月6日(金)〜11月29日(日)
【休廊日】月曜
【時間】12:00〜19:00