シュウゴアーツで、森村泰昌と三嶋りつ惠の2人展「わたしはどこに立っている」

シュウゴアーツ(六本木6-5-24 complex665 2F)

  • 2021/11/12(金)
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シュウゴアーツで、森村泰昌と三嶋りつ惠の2人展「わたしはどこに立っている」

 世界の美術史、20世紀の歴史的人物などに扮して写真によるセルフ・ポートレイトを制作する森村泰昌と、ヴェニス・ムラーノ島で吹きガラスによる制作を続ける三嶋りつ惠。一見交わるところのないこの2人による、初の共同プロジェクト展「わたしはどこに立っている」が、シュウゴアーツで開催中だ。

 本展では、森村の自画像の美術史シリーズより、松本竣介、ヤン・ファン・エイク、デューラー、ダヴィンチ、カラヴァッジョ、ゴッホらをとりあげ、三嶋がそれらの人物へ捧げる新作をヴェニスで制作。
 主題となる人物に扮する際、ただ通説のキャラクターになりきるのではなく、自己の解釈や想像力を駆使して新たな自画像を作り上げる森村の手法と同様に、今回三嶋も、それらの人物を自らの視点で分析し、彼らはどのような作品を喜び、どのような光にふさわしい人物だろうかと想像を膨らませたという。
 特に、本展のコアとなった松本竣介の代表作《立てる像》を題材にした、森村の《青春の自画像 (松本竣介/わたしはどこに立っている 1)》からは、軍国主義が台頭する時代に、不安な表情を浮かべつつも、芯を曲げずに意志を持って立つその姿に着目。彼の分身のようであり、視線の先に見える希望の光のようでもある、3本足で立つオブジェが、古い小さな勉強机の上に乗る。
 他にも、それぞれの作品に込められたストーリーや捧げる想いが交錯し、新たな意味や価値を生み出す、これまでにない自画像×ガラスの2人展をお見逃しなく。

【会期】10月30日(土)〜12月18日(土)
【休廊】日月祝
【時間】12:00〜18:00

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