A/Dギャラリーにて、日本の“KAWAII”カルチャーを牽引するアーティスト・増田セバスチャンの個展「Primal Pop」が開催中。

 現在東京シティビューで開催中の「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」でも、サンリオキャラクターのぬいぐるみなどを4000個以上使用したシンボルタワーを手かげているが、本展の作品群はどこかノスタルジックな雰囲気も漂うのが特徴。
 「原始的なポップさ、いたずらごころ、カラフルな衝動。子供の頃に机にステッカーをベタベタ貼り付けた思い出、ふすまの落書き。それは、幼心に自分の存在をアピールしたむきだしの表現だった」と本人が述べるように、90年代に増田セバスチャンが強烈に影響を受け、インスパイアされた玩具やパッケージたちのエネルギーの記憶を召喚し、リクリエイトした作品が展示されている。
 特に、展示室中央の象徴的な作品には、多くの人が幼い頃に自身の唯一の城であったであろう勉強机を、誰にも邪魔されず心の赴くままにデコレーションする、まさに「Primal Pop（原始的なポップ）」の衝動が溢れているように感じる。

 多くのギャラリーは年末年始にはクローズとなるが、A/Dギャラリーは会期中無休で営業しているので、2021年のアート納め、2022年のアート初めに、ぜひ訪れてみては。

【会期】12月11日（土）〜2022年1月10日（月・祝） ※会期中無休
【時間】12:00〜20:00（12月31日〜1月3日は19:00まで）