世界中で愛されているファンタジー小説を
人気俳優たちとフレッシュな新星で映画化。
幻想的なドラマとスリルを描く冒険活劇
'95年に発表されて以来、世界中でベストセラーとなっている英国人作家フィリップ・プルマンのファンタジー小説“ライラの冒険”シリーズ第一作を映画化。出演はオスカー女優のニコール・キッドマン、6代目ボンドのダニエル・クレイグ、そして1.5万人以上の中からオーディションで選ばれた新星ダコタ・ブルー・リチャーズ。監督・脚本は『アバウト・ア・ボーイ』のクリス・ワイツ。隠された真実を示すという黄金の羅針盤を操り、大いなる冒険へと旅立つ少女ライラの物語。活発で大胆、生きた知性にあふれる少女ライラの冒険活劇である。
イギリスのオックスフォード。私たちの暮らす世界とは異なるパラレルワールドであるこの世界では、人々は動物の姿をした守護精霊・ダイモンと共存している。幼い頃に両親を亡くし、オックスフォード大学の学寮で育った活発な少女ライラは、今日も友達と草原を駆け回っている。上流階級で権力を誇るコールター夫人のもとへ身を寄せることになったライラは、学寮長から黄金の羅針盤を手渡され、旅立つことに。子供の連続誘拐事件が続く折、ライラの友達も行方不明となっていた。
少女ライラの体当たりの活躍が爽快な冒険ファンタジー。仲間を守り、目的を遂げるためには嘘も平気で貫く、ファンタジーの主人公らしからぬキャラクターが個性的だ。またエヴァ・グリーンが演じる魔女セラフィナや、サム・エリオットが扮する気球乗りのリー、イアン・マッケランが声を担当する鎧熊のイオレクなど、道行きで出会っていくユニークな面々との人情味あるエピソードも良い。どこかクラシックでありながら、未知の高度なテクノロジーを思わせる美術セットも魅力的。シリーズの映画化第一作として、上々の仕上がりだ。
陰のある美しさを放つコールター夫人役にキッドマン、探検家であり異世界の謎を追うライラの叔父アスリエル卿にクレイグ。ライラの敵か味方か、第二部へどのような立場になっていくのか、グレーな存在のキャラクターをいい感じに表している。そして本作が映画デビューとなる13歳のリチャーズは、生気に満ちた快活なライラを魅力いっぱいに好演。“ハリー・ポッター”でブレイクしたダニエル・ラドクリフのように、若きスター俳優への確かな一歩となりそうだ。
本作の原作小説『黄金の羅針盤』は、'96年に児童文学界で権威のある英国カーネギー賞とガーディアン賞を受賞。シリーズ第三作の『琥珀の望遠鏡』は児童文学作品として初めてウィットブレッド賞の大賞を受賞。'07年には設立70周年を迎えたカーネギー賞が70年間のNo.1作品として“カーネギー・オブ・カーネギー”に選出。“ライラの冒険”シリーズ三部作は全世界で約1400万部出版され、作者のプルマンは現在、続編の『The Book of Dust』を手がけているとのこと。その完成を世界中の読者が心待ちにしているに違いない。
黄金の羅針盤を操る唯一の子、ライラの出生の秘密とは? 世界の秘密を握るという黄金の羅針盤の示す道とは? パラレルワールドの存在とは? リチャーズが演じるライラの冒険は始まったばかり。次回作『神秘の短剣』の映画化も楽しみである。
公開 | 2008年3月1日公開 全国松竹・東急系にて全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2007年 アメリカ |
上映時間 | 1:52 |
配給 | ギャガ・コミュニケーションズ×松竹 |
監督・脚本 | クリス・ワイツ |
原作 | フィリップ・プルマン |
出演 | ダコタ・ブルー・リチャーズ ニコール・キッドマン サム・エリオット エヴァ・グリーン ダニエル・クレイグ |
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