太田喜二郎と藤井厚二―日本の光を追い求めた画家と建築家

同時代に生きた画家と建築家の仕事をクロスさせ 日本の風土や文化を新しい視点で考察

洋画家の太田喜二郎(1883〜1951)と、建築家の藤井厚二(1888〜1938)。互いに親交の深かった二人を取り上げ、絵画と建築をクロスさせた新しい視点からその仕事を検証する展覧会。太田と藤井が追求した、自然の中で移ろう光を自作にいかに取り入れるか、西洋に学んだ絵画や建築をいかに日本の風土や文化に馴染むものにするかなどをテーマに、日本の近代文化の一側面に光をあてる。

第1章では、太田喜二郎の画業を貴重な作品で紹介。京都を代表する洋画家の太田は、東京美術学校卒業後、師 黒田清輝の勧めでベルギーに留学。同地にてベルギー印象派の画家エミール・クラウスに師事し、点描表現を習得する。そして帰国後も、日本の農村を舞台に点描表現を追求するものの、やがて平滑な筆遣いによる画面構成へと作風が変化していった。本章では、滞欧期の代表作《サン・ピエール寺》の連作や、長らく所在の分からなかった代表作《赤い日傘》など約40点を紹介する。
 第2章では、京都帝国大学工学部で講師として出会った画家・太田と建築家・藤井の交流に着目。1923年、太田は自邸の新築設計を藤井に依頼し、1931年にはアトリエを増改築するなどでお互いの関係を深め、さらに共通の趣味である茶事などを通して、二人の交流は続いた。本章では、《太田邸模型》や《太田邸図面》などで同邸について概観するほか、《寿月庵茶会絵巻》などを通して見えてくる二人の交流の様子を紹介する。
 第3章では、藤井厚二の仕事を紹介。東京帝国大学を卒業後、竹中工務店に入社した藤井は、その後、建築に関する諸設備や住宅研究のため欧米を視察。帰国後は、京都帝国大学にて教鞭を執る一方で、5回に渡って自邸を実験住宅として建てたほか、京都市内を中心に50件ほどの個人住宅を手掛けた。本章では、藤井の代表作で重要文化財の《聴竹居》を模型や写真で紹介するほか、《喜多邸》などの個人住宅についても触れる。

太田研究を進めている京都文化博物館と、建築やデザインに関する展覧会を積極的に開催している目黒区美術館との共同研究により実現した、新発見の資料なども踏まえた新しい視点の展示だ。

太田喜二郎《赤い日傘》1912年 新潟大学蔵
太田喜二郎《樹陰》1911年 京都市美術館蔵
藤井厚二《聴竹居》重要文化財 1928年 写真:古川泰造/写真提供:竹中工務店
太田喜二郎《サン・ピエール寺(夕陽)》1910-11年 姫路市立美術館蔵
藤井厚二《太田邸新画室(アトリエ)》1924年竣工 1931年増改築 写真:古川泰造/写真提供:竹中工務店
《太田邸模型》2019年 制作:二星大暉 協力:松隈洋研究室 京都工芸繊維大学 撮影:市川靖史
5組10名様 チケットプレゼント

本展チケットを抽選で5組10名様にプレゼントいたします。ご希望の方は下記の応募フォームにご入力いただき送信ください。
なお、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
締切:2019年7月25日(木)

開催概要
展覧会名 太田喜二郎と藤井厚二−日本の光を追い求めた画家と建築家
会期 2019年7月13日(土) 〜 9月8日(日)
休館日 月曜日(ただし7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
時間 10:00〜18:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 目黒区美術館
目黒区目黒2-4-36
観覧料 一般 1,000円、高大生・65歳以上 800円
公式サイト https://mmat.jp/
問合せ 03-3714-1201
2019年7月更新