現代アートのフロントランナー、待望の日本初個展!
既視感と非現実感が入り混じるロマンティックワールドへ…
ロマンティックかつミステリアスな風景を描くスコットランド生まれの画家、ピーター・ドイグ。これまで名だたる美術館で作品が収蔵され、個展も行われるなど、現代で最も重要なアーティストの一人として注目されている。本展は、ピーター・ドイグの初期作から最新作までを紹介する待望の日本初個展となる。
ピーター・ドイグは、1959年スコットランドのエジンバラで生まれ、カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育つ。1990年にロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修士号を取得、1994年に主にイギリスで活躍する現代アーティストに贈られる名誉ある賞「ターナー賞」にノミネートされたのをきっかけに、ロンドンのアートシーンで一躍注目を浴びることとなる。同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与え、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評される、現代アートのフロントランナーだ。
幻想的ながらどこか既視感のあるピーターの世界観は、彼がゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作していることに起因する。私たちが彼の作品に不思議と魅せられるのは、誰もがどこかで見たことのあるイメージを用いながらも、見たことのない世界を見せてくれるからだと言えるだろう。
《のまれる》をはじめ、数多くの作品で用いられる小舟のモチーフは、もともと映画『13日の金曜日』などから着想を得たもので、作品は静けさと不穏な気配を帯びこれから何が起こるのかと私たちの想像力を誘う。また《ラペイルーズの壁》は、トリニダード・トバゴにある墓地の外壁沿いを歩く男性が描かれているが、小津安二郎の映画『東京物語』における「計算された静けさ」も念頭に置いて描いたといわれる作品だ。
展示される作品の中には幅3メートルを超える大型作品もあり、印刷物やスマートフォンでは伝わらないスケール感をぜひ美術館で味わいたい。
展覧会名 | ピーター・ドイグ展 |
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会期 | 2020年2月26日(水) 〜 6月14日(日)10月11日(日) ※6月12日(金)より再開、会期延長 |
休館日 | 月曜日(ただし8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日 |
時間 | 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京国立近代美術館 千代田区北の丸公園3-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
観覧料 | 一般 1,700円、大学生 1,100円、高校生 600円 ※日時指定予約制 ※詳細は公式サイトをご確認ください ※2020年8月1日(土)〜 8月30日(日)は高大生の入場料無料(予約不要) |
公式サイト | https://www.momat.go.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
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