港区界隈の個性派 博物館
建築倉庫ミュージアム
建物が形になる過程が見える! 建築模型の隠れ家 建築倉庫ミュージアム

天王洲アイル駅から徒歩5分、寺田倉庫本社の一角にあるのが建築模型専門「建築倉庫ミュージアム」だ。
 手掛けたのは、保存保管業を営む“寺田倉庫”。資料としての重要性とアート的な価値をともに活かすため、“建築模型の保管倉庫が展示室”というユニークなコンセプトで開館。倉庫での観賞は、隠れ家を訪れているようでワクワクさせる。

展示室には、建築家 坂茂(ばん・しげる)氏が監修したオーダーメイドの白い棚が約100台並ぶ。温度20度、湿度50〜60%に保たれていて、保管場所としてもバッチリ。入口付近の大きい棚のみ企画ゾーンで、残りは1棚ごとに建築家に貸し出している。26〜70歳まで幅広い年代の建築家が自分で展示の方法を考えて模型を設置しており、作業中の建築家がいる時に居合わせて本人と質疑応答で盛り上がる見学者も。スタディ(検討)模型、コンペ提案模型、プレゼン模型、完成模型など形は様々で、材質も紙を中心に、プラスチック、木、ガラスなど多彩。日本では紙製が多くを占め、それが当たり前だと思いきや、海外では木やプラスチックが主流なのだとか。

展示模型は不定期に入れ替わりがあるものの、400点以上を公開。経歴、図面、画像などは倉庫内に設置されたタッチパネルやQRコードからアクセスする方式のため、説明に気を取られず模型に集中できる。
 2020年に完成予定の山本理顕氏「ザ・サークル―チューリッヒ国際空港複合模型」の側には、息子の山本至氏の模型もあり、親子の競演も。同じく山本理顕氏「工学院大学 八王子キャンパス スチューデントセンター」は日の目を見なかったアンビルドの模型。渦のような螺旋階段がいくつもあって面白い。これが実際に建つとどんな景色になるのだろうか。青木淳氏のスタディ模型はデザイン違いのものが棚3段にわたって並んでいて、その個数に驚く。建築家の頭の中の構想を具現化させるのが建築模型の役割とは言え、実際の建造物となるまでにいくつ作るのか、気の遠くなる作業に感じる。“空気の器”で知られるトラフ建築設計事務所が手掛けた「No Museum, No Life? ―これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会」では、各部屋を巡って鑑賞する美術展会場を模型で上から俯瞰する、新しい視点にも出会える。

模型の上には、梱包箱がズラリ。多様な形の模型には既定の箱がなく各人が自作しており、“梱包箱からプレゼンが始まる”と建築業界では言われるほど重要。設計事務所の所員はまず箱を作ることから始めるとか。整然としたもの、手作り感のあるものなど、個性があってこれも興味深い。
 奥に進むとスカイツリーや建築倉庫の模型、外国人建築家の模型などもあり、じっくり見ていると時が経つのがあっという間。撮影も可能なので感性に響く作品を撮りながら鑑賞するのもステキだ。

    建築倉庫ミュージアム(天王洲アイル)
  • 品川区東品川2-6-10
    寺田倉庫本社ビル1F [MAP]
  • 03-5769-2133
  • 料金(税込)
    大人1,000円、
    高校生以下および18歳未満500円
  • 11:00〜21:00(最終入館は閉館の1時間前まで)
  • 休館日 月曜(休日の場合は翌平日)、年末年始
  • 東京高速臨海鉄道りんかい線「天王洲アイル駅」徒歩4分、
    東京モノレール「天王洲アイル駅」徒歩5分
  • webサイト
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2016年12月取材/2017年2月更新