ルミエール東京売店「イン・ヴィーノ・ヴェリタス」(永田町)
永田町駅から徒歩数分、塩崎ビルの地下にあるルミエール東京売店「イン・ヴィーノ・ヴェリタス」。1885(明治18)年、山梨県笛吹市に創業した老舗ワイナリー「ルミエール」の直営ショップだ。ルミエールが醸造するワインは、約900年前に山梨に伝わったとされる甲州種を中心に、本格派から和食に合うタイプ、爽やかなスパークリングなど、多彩な品ぞろえでファンも多い。山梨まで行かずとも入手できるため、お気に入りの1本を探して訪れる人も。
東京売店は地下にあり、知る人ぞ知る隠れ家的な雰囲気。こじんまりとした店内には、自社醸造のワイン、ヴィネガー、ヴィネガードリンク、白ワインに漬け込んだ梅酒などが並ぶ。人気は、ワイナリー周辺の甲州種100%で仕上げた“ルミエールスパークリング甲州”、発酵終了後もオリ引きをしないで旨味を引き出す製法で造った“甲州シュールリー”、欧州系と日本のブドウを組み合わせた“イストワール”シリーズ、耕さずに自然栽培で育ったブドウを使った“光”シリーズなど。
中でも“光”シリーズは、ワイン通が注目する自然派ワイン。5年以上かけて土づくりを行った自社農園の畑は手首まで簡単に埋まるほどフカフカしており、根を広くはって樹が持つ本来の力を生かした実ができるという。赤は、渋みと濃厚さのある深い味わいで、ビーフシチューやステーキなどガッツリとした肉料理に合う。白は色、香り、味が濃く、鶏モモ肉や豚肉のソテーなど淡白ながらも重さのある料理と相性が良い。
看板ブランドの“シャトールミエール”も、国際コンクールで最高賞を取り続けた実力派。ワイン専用のブドウを使ってオーク樽で熟成させており、芳醇な味わいが特徴。
赤は、メルロー、タナ、カベルネ・ソーヴィニヨンから選りすぐった果実を用いて樽熟成。酸味と渋みのバランスが良く、スパイスの効いた肉料理などにオススメ。白はシャルドネ、セミヨン、ソーヴィニヨンブランを用いて樽熟成。生き生きとした酸味があり、魚やキノコのクリームソースなどにピッタリ。
明治創業の老舗ならではのユニークな1本が“石蔵和飲”。明治時代に建設した花崗岩の発酵槽を現役で使用し、石の天然冷却効果を利用して醸造する。複雑で個性的な味わいながら、和食に合うという。この石蔵発酵槽は、国の登録有形文化財にも指定されており、工場見学などで見ることも可能だ。
ワイン通の富裕層、古くからの顧客、山梨にあるワイナリーを訪れてファンになった人、地方から出張ついでに立ち寄るビジネスマンなど、訪れる客層は様々。近年の日本ワインのブームでネットを通じて同店を知り、買いに来るケースも。「食事の席に合うのは?」、「プレゼントするならどれを?」といった気軽なものから、「パーティーに持って行くものを選びたい」、「創業記念にプライベートラベルで用意したい」といったハレの1本まで、ワイン選びの相談にも応じている。取り置きも1本から可能だ。老舗ワイナリーのこだわりワインでワンランク上のひとときを感じてみたい。
同じフロアには、スロベニアの天日塩「ピランソルト」の店舗もある。ルミエール名誉会長夫人の塚本レイ子氏が、ある雑誌に世界の調味料として「ピランソルト」を紹介したところ、読者の大きな反響を呼び、日本総代理店として販売を行うことになったというプレミアムな塩だ。スロベニアにあるアドリア海沿岸の町ピランで、700年来の伝統的な天日塩田によって製塩され、素材を引き立てるまろやかな旨味があるとか。
塩田は国立公園内にある。アドリア海の海底の泥を3年かけてローラーで固めて堆積層にし、その上に海水を流す。堆積層「ペトラ」によって塩が浄化されるだけでなく、鍾乳洞の多い周囲の山地から流れてくる山のミネラルが吸着。海のミネラルだけではない、旨味成分の高い塩ができあがる。特に、海の表面に浮かんだ塩の結晶を集めたソルトフラワーは、真夏の一時しか収穫できない結晶塩。天ぷらやカルパッチョなど、振り掛けて使うのに適している。塩田の底にできる塩は粗塩として料理にオススメ。肉料理、魚料理用にハーブをブレンドしたタイプもあり、ひと手間で味わいがグッと深まる。料理好きやグルメ志向の人へのギフトに良さそうだ。
名称 | ルミエール東京売店「イン・ヴィーノ・ヴェリタス」 |
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所在地 | 千代田区平河町2-7-1 塩崎ビルB1F |
電話番号 | 03-3222-8860 |
営業時間 |
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定休日 | 日祝、年末年始 |
公式サイト | https://www.lumiere.jp/ |
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