夏のおもたせなら、みずみずしい見た目と、ひんやりとした喉越しが“涼”を届ける「相模屋」のあんみつを。TBS会館前の一ツ木通りに面した店は、紺色の暖簾がはためく風格ある佇まい。ここでは、明治28年から“寒天一筋”の、老舗の深みを味わえる。

伊豆七島・西伊豆産の最高級の天然天草を100％使用して手作りする“寒天”は、海草の香りが生きるナチュラルな仕上がり。つるりと滑らかな舌触りは5種類の天草をブレンドして追求した賜物。保存料など添加物は一切使わないため、作り置きはなし。四代続く真面目な仕事ぶりが永年愛されるゆえん。

この“逸品寒天”を引き立てる、ほどよい固さを残した塩茹での“赤えんどう”と甘さ控えめの“こしあん”、とろりとコクのある“黒蜜”も手間ひまかけた自家製。もちもちした二色の求肥が彩りに華を添える。

3人前から“黒蜜”、または氷砂糖から作る“白蜜”を選べる。寒天は海草の香りを損なわないよう、大きな塊のまま提供。食べる直前にさいの目に切る。

1. 四代目店主の宮治敏明氏。ショーケース後ろの厨房で仕込む寒天は、料亭などにも卸している
2. 天然天草は、採取場所によって、弾力や固さが微妙に異なる
3. トッピングはバラでも購入可。こしあん500g756円〜、赤えんどう1袋200g476円、求肥1袋238円
4. 店内には豆かん3人前1,188円〜、ところ天3〜4人前972円〜、くず餅2人前565円〜、水ようかん1本864円も。くず餅は7月中頃〜9月中頃までお休み
   ※価格はすべて税込