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新・北斎展 HOKUSAI UPDATED

新・北斎展 HOKUSAI UPDATED
森アーツセンターギャラリー

2019/1/16(水)
 世界で最も知られる日本の芸術家・葛飾北斎。《神奈川沖浪裏》を含む「冨嶽三十六景」シリーズや「北斎漫画」などは誰もが知る有名作だが、これらは約70年に及ぶ北斎の画業のほんの一端にしか過ぎない。本展は、作風の変遷と主に用いた画号を基に6期に分け、北斎の全生涯にわたる画業を紹介する、大規模かつ網羅的な北斎展だ。

 展示は、20〜35歳頃に名乗っていた「春朗期」からスタート。錦絵のデビュー作と見られている細判の役者絵など、丁寧な筆遣いながらまだどこかぎこちなさの残る作品は、初々しさも感じられる。そして、革新的に画法が変化した「宗理期」の展示からは、旧津和野藩主家が所蔵していた摺物全118点が4期に分けて初公開されるが、いずれも長らく秘蔵されていたため、衝撃的なほどに美しい色彩をとどめていることに驚く。また、北斎漫画が誕生した「戴斗期」に描かれた、奇抜な《芋の図》や西洋画研究の一端が窺える《生首図》など、北斎の多彩さはとどまるところを知らない。さらに、自由な発想と表現による肉筆画に専念した晩年「画狂老人卍期」の、最大級の肉筆画《弘法大師修法図》や、88歳で描いた初公開作《向日葵図》、2005年に対幅である事が発見された最晩年の《雨中の虎図》《雲龍図》と、最後まで見どころ満載だ。

 「北斎はどの時代を切り取っても違う表情を見せます。本展もあくまで現段階の“全貌”で、これからもUPDATEされていくはず。まだ知らない北斎を探しにぜひ来てください」と、本展キュレーターの根岸美佳さんは語った。

会期は3月24日(日)まで。1月29日(火)、2月19日(火)・20日(水)、3月5日(火)休。時間は10:00〜20:00(火曜は17:00まで)。会期中展示替えあり。