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河鍋暁斎 その手に描けぬものなし

河鍋暁斎 その手に描けぬものなし
サントリー美術館

2019/2/5(火)
 尋常ではない絵の才能から“画鬼”とよばれ、着色・水墨の両方を使いこなしながら、多様なジャンルの作品を残した河鍋暁斎(かわなべきょうさい)。その画業については、長らく戯画や妖怪画などモダンでキャッチ―な作品が注目されてきたが、本展では狩野派の伝統を受け継ぐ筆法と、努力を重ね独自の画法を生み出した暁斎の新たな側面にもふれる。

 明治14年の第二回内国勧業博覧会にて、事実上の最高賞を受賞した《枯木寒鴉図》は、水墨技術の粋を尽くしたシンプルな構図の作品であったのに対し、同時に出品した《花鳥図》は綿密な描写が美しい着色画で、本展では隣同士で展示される。同時期・同人物の画技がここまで幅広いという事実にきっと驚かされるだろう。また、先人たちの作品の模写が丹念に描かれた『暁斎画談』(河鍋暁斎記念美術館)からは、暁斎がいかに古画を研究していた努力の人かも分かる。
 もちろん、これぞ暁斎!という、動物たちが生き生きと戯れる戯画や、目を覆いたくなるほどグロテスクな血みどろ絵、どこかユーモラスな妖怪画なども多数出品。表現力の豊かさに舌を巻く、画鬼ワールドは必見だ。

会期は2月6日(水)〜3月31日(日)。火曜休(3月26日は18:00まで開館)。時間は10:00〜18:00(金・土曜、2月10日、3月20日は20:00まで)。会期中展示替えあり。

【手前】《枯木寒鴉図》河鍋暁斎 一幅 明治14年(1881) 榮太樓總本鋪[展示期間:2月6日〜3月4日]
【中央】《花鳥図》河鍋暁斎 一幅 明治14年(1881) 東京国立博物館[展示期間:2月6日〜2月18日]