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明治に生きた“写真大尽” 鹿島清兵衛 物語

明治に生きた“写真大尽” 鹿島清兵衛 物語
フジフイルム スクエア(赤坂9-7-3 東京ミッドタウン1F)

2019/6/4(火)
 明治中期、越後屋、大丸、白木屋と肩を並べる豪商だった鹿島屋の八代目鹿島清兵衛(かじませいべい)は、その半生と財産を写真に注ぎ込み、単なる道楽を超え、日本の写真界に功績を残した人物だ。しかし、その破天荒な人生にばかりスポットがあたり、鹿島が成し遂げた偉業は写真業界ではあまり知られていないという。そこで、その生涯と功績を紹介する、本邦初の展覧会がフジフイルムスクエアの写真歴史博物館でスタートした。

 タイトルにもなっている“写真大尽”とは、写真三昧の大富豪という意味で、特別注文した大型写真機で撮影した巨大写真やX線写真、マグネシウム閃光を使った夜間撮影など、当時としては前代未聞の写真制作に挑み、破天荒な大盤振る舞いも話題となった。晩年は、乱費がもとで鹿島家と離縁され、以降、写真館の閉鎖や爆発事故による指の切断など波乱万丈の人生を送り、最期は極貧の中亡くなったという。

 本展では、鹿島清兵衛の代表作であり、おそらくほとんどの人が初めて目にするであろう、宮内省に献上された《富士》(複製)や、九代目市川団十郎が演じる歌舞伎十八番「暫」の舞台写真(複製)をはじめ、モデルに起用したのを縁に生涯を共にした、当時日本一の美女と謳われた名姑ぽん太の写真、絹布に焼き付けられた写真応用美術品などを一堂に展示し、鹿島の魅力に迫る。

【会期】6月1日(土)〜8月31日(土) 【休館日】会期中無休 【時間】10:00〜19:00