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倉俣史朗: 言葉 夢 記憶

倉俣史朗: 言葉 夢 記憶
Take Ninagawa(東麻布2-12-4)

2019/7/9(火)
 花を宙に浮かせたようなアクリルの椅子「Miss Blanche」などで著名な、世界的デザイナー・倉俣史朗(くらまたしろう)のアーカイブ展。と聞くと、インテリアやプロダクトが展示されたギャラリーを想像するが、今展の主役は、なんと倉俣の“夢日記”。1984〜86年頃に日課としていた、朝起きてすぐにその日見た夢を枕元に置いたノートに書く(描く)という私的な創作活動が、オフィシャルでは初めて公開される。

 「ボートのようなものに乗り漆黒の闇の中に浮かんでいて不安になる。ヒヨット下を見るとものすごい星々…その美しかったこと」「電車の中で人を殺してしまう。逃れるために他の人を殺すか逃げ続けるか…地獄の苦しみをする」など、少し黄ばんだルーズリーフには、ラフな文字と、時に場面を細かく表現したドローイングが、やけに生々しいライブ感を持って綴られる。「デザインとファインアートの歴史は分けて考えられる事が多いですが、倉俣さんが綴る言葉やドローイングは、その両方の懸け橋になり得ます」とはギャラリースタッフの言葉だ。

 夢や記憶など人間の奥深い部分の感情を書き留めることで咀嚼し、それが意識的、無意識どちらにしろ、いずれ自身が生み出す“創造物”へと還元される、一種の創造のサイクルを感じさせる展示だ。

 ギャラリー内には、倉俣デザインの椅子やテーブルなども配置され、自由に座ることができる。

【会期】7月5日(金)〜9月8日(日) 【休廊日】日月祝 【時間】11:00〜19:00