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(euglena) 初個展

(euglena) 初個展 "Seek foundations"

コートヤードHIROO 3Fガロウ(西麻布4-21-2)

2019/10/15(火)  今年の「文化庁メディア芸術祭」で新人賞を受賞するなど、今注目のインスタレーションアーティスト・(euglena)(ユーグレナ)の初個展が開催中だ。

 タンポポの綿毛を使った繊細な彫刻が、鑑賞者の動きや呼吸で揺らめく「watage」、道端の猫じゃらしに落ち葉の蝶ネクタイでおめかしをする「Tranquil Signal by Nature Made」、そして、光のプリズムを生むプラスチック板を、過去のインターネット世界に見立て、匿名性が持つ優しさを表現した新作「Old Internet」と、作家の想いが詰まった展示が展開する。

 「作品を制作する時は、親しみやすく間口を広くというのを意識していますが、その中にいくつも穴が空いていて、そこから覗くとさらに世界が広がるような、時間をかけて咀嚼してもらえる作品を目指しています」と(euglena)。 確かに、作品はどれも、繊細で美しく、可愛いらしい遊び心がある親しみやすいものだが、それだけじゃない各々のストーリーを聞くと作品の奥行きが何層にも厚くなる。例えば、「watage」の中の「aloof」という作品は、通常の茶色い種ではなく、受粉をしていない(つまりどんなに遠くに飛んでも芽を出すことはない)白い種を持つ綿毛が、凛と天を見上げる姿が印象的だが、そこには現代女性へのシンパシーや温かい後押しが込められている。

 作家のこれまでの活動の集大成となる、凛とした優しさが溢れる空間に、ぜひ足を運んでみては。

【会期】10月11日(金)〜10月24日(木)
【時間】12:00〜19:00