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「翻訳」の可能性を探る。トランスレーションズ展 −「わかりあえなさ」をわかりあおう

「翻訳」の可能性を探る。トランスレーションズ展 −「わかりあえなさ」をわかりあおう

21_21 DESIGN SIGHT(赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)

2020/10/21(水)  わかりあえないはずの他者同士が交流するさまざまなプロセスを「翻訳」ととらえ、その可能性を多角的に拓こうと試みる展覧会が、10月16日より開幕。

 本展でいう「翻訳」とは、文字による言語だけではなく、視覚、聴覚といった感覚や身体表現、ひいては「モノ」や人間以外の「異種」とのコミュニケーションにまで柔軟に視野を広げたもので、その考えを基にさまざまな「翻訳」のあり方が提示される。
 例えば、他の言語に翻訳するときに一言では言い表せないような各国固有の言葉を集め、その国の文化にまで目を向けたり、植物の気孔が開閉する様子を、読唇術の専門家が読み取り翻訳を試みたりなど、わかりあえないからこそ、豊かなコミュニケーションや想像力が育まれることを、展示から学んでいける。

 テクノロジーの発展により、言語の垣根を超えて「いつ」「どこ」にでも繋がることが可能となった昨今、しかし一方で、これまでのコミュニケーションが通用しないと突きつけられたコロナ禍の私たちが、本展からどんな気づきを獲得できるのか、「わかりあえなさをわかりあおう」という前向きな気持ちで鑑賞したい。

【会期】10月16日(金)〜2021年3月7日(日)
【休館日】火曜(11月3日、2月23日は開館)、12月26日〜1月3日
【時間】11:00〜18:30(土日祝は10:00〜) ※入場は18:00まで
※事前予約制
【画像】L. シュペラ・ピートリッチ「密やかな言語の研究所:読唇術」 撮影:木奥惠三