ひと手間かけたい朝にも職場のランチにも。生活に寄り添う素朴で優しい食パンと朝ゴハンにもなる焼き菓子が魅力

with life bakery(虎ノ門)

  • 2023/10/05
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with life bakery店舗責任者の椿ゆい子氏。「生活に寄り添うパン」というコンセプトにあわせて、気取らないお店づくりを心がけている。こだわりのショーケースは和雑貨を扱う古道具屋で見つけ、再生したものだとか。

烏森通りを隔て、虎ノ門ヒルズビジネスタワーの北側にあるのが、テイクアウト専門の小さなブーランジュリー「with life bakery」だ。6th by ORIENTAL HOTELや赤坂プリンス クラシックハウスなどを手掛ける会社のパン専門店として2022年2月にオープン。優しい甘みが特徴の角食パン「kinari」とモチモチとした食感が楽しめる山食パン「jute」、2種類の食パンが看板商品。それらを使用した卵たっぷりのサンドイッチや素朴で食べ応えのある焼き菓子なども評判を呼び、オープン間もなくから一躍、ワーカーや近隣住民に親しまれる人気店となっている。

左からjute、kinari、juteのレーズン食パン(すべてハーフサイズ)左からjute、kinari、juteのレーズン食パン(すべてハーフサイズ)。ひと口で、それぞれ特徴と美味しさがすぐにわかる。

定番人気の食パンは、それぞれ色と食感が表現された、「kinari」と「jute」の2種。

発酵バター、蜂蜜、クリームをバランス良く配合し、優しい甘みが特徴の角食パン「kinari」は少し低めの温度でじっくりと時間をかけ、生成り(=kinari)色に焼き上げられている。色がつきすぎない絶妙な焼き加減により、まるで「耳がついていないのでは?」と思わせるほど、耳までフワフワの柔らかい食感が、生でもトーストでも楽しめる。

石臼挽き小麦と、麻(=jute)のように粗さを残す歯切れの良い「jute」は、乳製品・卵不使用のヴィーガン山食パン。トーストしてもパサつかず、外はカリッ、中はモッチリとした食感は、すべて手作業にこだわり、一晩かける低温長時間発酵で高加水を実現したから出せるもの。
 サルタナレーズンの甘みと瑞々しさをたっぷり惹き出す「juteのレーズン食パン」も格別だ。

厨房来客者から見える、来客者が見える場所にこだわり、店舗に併設された厨房。

「食パンは通常約12cmの正方形ですが、こちらのパンは『kinari』が約11×8cm、『jute』が13×8cmと小ぶりに作っています。やはりパンは切りたてが美味しいので、ご家庭での切りやすさや厚切りにしても食べやすいこと、薄切りにすればお子さんでも残さず食べきれることなどを考え、アレンジしやすいこの大きさにこだわりました」と語るのは店舗責任者の椿氏。柔らかさが自慢の『kinari』は厚切りでトーストして、バターやはちみつをたっぷりと。『jute』は、トーストした後に、レモン汁とクミン粉がアクセントのアボカドソース、ワカモレをのせるのがオススメの食べ方なのだとか。

窓際の棚にズラリと並んだ食パンは補充しても次々と無くなっていく。手ごろなハーフサイズが人気だが、約1か月の冷凍保存が可能なため、リピーターを中心にフルサイズで購入する人も多い。好みにあわせて1〜3pでスライスもしてくれる。
 「jute」は8時30分頃焼き上がり、9時30分頃販売開始、「kinari」は9時30分頃焼き上がり、10時30分頃販売開始。早い時には16時頃に売り切れてしまうので、電話での取り置きがオススメ。どちらも開店の8時にはまだ焼き上がっていないので、それぞれの販売開始時間に気を付けたい。

左からディル香る卵サンド、あんバターサンド、ランチBOXランチで人気の3種。左からディル香る卵サンド、あんバターサンド、ランチBOX

ショーケースには「あんバターサンド」(税込350円)や日替わりサンドイッチ(税込300円〜)など定番の人気商品の見本が7種類ほど並ぶ。

日替わりサンドイッチは、2種の食パンとフォカッチャを使用したものがあるが、一番人気は厚切りの「kinari」を使用した「ディル香る卵サンド」(税込330円)。フワフワのパンに自家製にこだわった卵のフィリングがぎっしりと詰められたサンドは、素材を活かした優しい味に、爽やかなハーブの香りがアクセントになっている。サンドイッチはその他にも「ハニーマスタードマヨのハムレタスサンド」や「チキンサンド」、「プルドポークサンド」(税込300円〜)などが人気。日によって内容が異なるので、連日でも楽しめる。

「あんバターサンド」は、「jute」 の生地で作った丸パンに、京都の和菓子屋で炊かれたつぶ餡と、発酵バターがサンドされている。「jute」のもっちりとした生地は餡との相性も抜群。パンの上にまぶしてあるゲランド塩が上品な餡の甘さをより惹き立てている。
 サンドイッチは1切れでも食べ応えがあるが、ランチタイムにはサンドイッチ2種類とデザートに「あんバターサンド」を組み合わせて買う人も多いのだとか。パンに合うよう苦味と酸味のバランスをオリジナルでブレンドしたドリップコーヒー(税込380円)もランチタイムの人気商品だ。

「ランチBOX」(税込680円)は現在、木・金曜のみ数量限定で販売。2種のサンドイッチと丁寧に作られた3種のデリがぎっしりと詰まったBOXはお腹を空かせている人も満足できる量だ。人気商品のため今後は週末以外の販売も検討しているのだそう。

また、「ランチBOX」に形態が似ている「サンドイッチBOX」は、1週間前までの事前予約、1個あたり予算900円(税込)から6個以上で都内の配送も可能(要配送料)。予算や希望にあわせて、サンドイッチや焼き菓子、デリを詰め込んだ特別なBOXは、ランチミーティングや朝会、社内イベントなど、ビジネスに重宝されている。最近ではママ友会やテレビ局のロケ撮影時にも人気だという。

手前から時計回りにオートミールとナッツのクッキー、オートミールのチョコチップクッキー、全粒粉スコーン、キャロットケーキ定番の焼き菓子4種。手前から時計回りにオートミールとナッツのクッキー、オートミールのチョコチップクッキー、全粒粉スコーン、キャロットケーキ

焼き菓子にもこだわりがある。「全粒粉スコーン」(税込300円)はザックリ、サクッとしていて粗めの全粒粉が香ばしく、粉の粒感が楽しめる。別売のホイップバターやつぶ餡を塗るのがオススメ。「オートミールとナッツのクッキー」(税込200円)と「オートミールのチョコチップクッキー」(税込250円)はフィリングぎっしり。甘さ控えめでザクッとした食感が楽しめる。そして「キャロットケーキ」(税込480円)は、たっぷりの人参とくるみやレーズンにシナモンとクローブがしっかりと効いた、ワインにも合いそうな一品だ。
 「焼き菓子類は、ご飯の代わりにもなるような素朴な味にこだわっています。罪悪感なく食べられるのも人気で、サンドイッチとあわせて、おやつや食事の延長として購入される方も多くいらっしゃいます。『オートミールとナッツのクッキー』はヴィーガンクッキーなので乳製品や卵アレルギーがある方にも楽しんで頂けます」と椿氏。

「当店では、パンも焼き菓子も『自分の手で作ったものを責任もって販売する』というこだわりから、スタッフは全て製造も販売もどちらも担当しています。皆、商品に愛情と思い入れを持っています。ご不明な点や感想など、ぜひお気軽にお声かけ頂ければと思います」。

小さいスペースながら、こだわりと愛情が詰まったブーランジュリー。“今日も良い一日にしよう”と思えるような焼き立てのパンを提供してくれるお店だ。

基本情報

店舗外観
名称 with life bakery
所在地 港区虎ノ門1-11-11
電話番号 050-1748-2777
営業時間 8:00〜18:00 ※なくなり次第閉店する場合あり
定休日 日曜
公式サイト https://withlifebakery.jp/

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。