東京体育館から明治神宮方面に向かうと現れる鳩森八幡神社は、1000年以上前からこの地を見守り、江戸時代には富士塚で賑わった歴史を持つ。
境内に茂る大イチョウが気持ちの良い木陰を作り、能舞台では毎年薪能が催される。
休息や散策に訪れる人も多い気軽さが魅力の社だ。
千駄ヶ谷駅から南に歩いて約5分。鳥居越しに見える神木の大イチョウが歴史を感じさせる。石畳を進むと、左手に赤い鳥居が並ぶ甲賀稲荷社、右手には日本将棋連盟と共同で建立した将棋堂が見え、社殿の隣にある広場へとつながっている。木陰は涼しく、ちょっとした森林浴のようだ。
“大昔、青空から白雲が降りてきたのを不思議に思った村人が林に入ると、突然多くの白鳩が西に向かって飛び去った”という霊瑞により鳩森(ハトノモリ)という名の祠が営まれたのが最初と言われている。860年、ご神体を求める村民のために慈覚大師が、応神天皇・神功皇后の像を作って奉り、正八幡宮となった。
同社の最大の見どころは、境内の一角にそびえる千駄ヶ谷の富士塚。江戸時代に富士山を信仰した人々がより身近に参詣できるようミニ富士として築いたもので、都内最古。山裾には浅間社、7合目には富士山で断食を行った食行身禄の像や烏帽子岩、頂上には溶岩で覆われた奥宮など、富士山にあるものを忠実に再現している。浅間社までの石段は歩きやすいが、中腹からクマザサが茂る山道のようになっていて、登山っぽく面白い。
境内には梅、チューリップ、ツツジ、菖蒲などの花が各所に植えられ、末社の神明社の裏手には竹林も。季節を感じながら散策する近隣住民や、ベンチで一休みするワーカーの姿も多い地域に溶け込んだ神社だ。
名称 | 鳩森八幡神社 |
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所在地 | 渋谷区千駄ケ谷1-1-24 |
問合せ | 03-3401-1284(社務所) |
社務所窓口 | 9:00〜17:00 |
アクセス | R総武線「千駄ヶ谷駅」徒歩5分 大江戸線「国立競技場駅」徒歩5分 副都心線「北参道駅」徒歩5分 |
公式サイト | https://www.hatonomori-shrine.or.jp/ |
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