マトリックス レボリューションズ 試写会日記 毎週、熱田美希から映画ファンの皆さんへ熱いメッセージ!傑作でも愚作でも、映画ってやっぱり素敵!!
マトリックス レボリューションズ

© 2003 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
© 2003 Village Roadshow Films (BVI) Limited
斬新なアクション、暗喩的な台詞、緻密なビジュアル
普遍的なエッセンスがさりげなく心に作用する
ウォシャウスキー兄弟が紡ぐ一大抒情詩、遂に完結!



 遂に最終章!増殖し続ける宿敵スミスとの対決の行方は? マシンの猛攻撃に脅かされる人間都市ザイオンの運命は? そして、ネオは本当に人類を救うことができるのか?『マトリックス』シリーズ完結編が史上初、全世界50都市以上の映画館で同時公開される!

マトリックス レボリューションズ
 仮想現実マトリックスと現実世界のはざまに迷い込んだネオ。そこから彼を取り戻すため、トリニティーやモーフィアスは預言者に仕えるセラフとともに、マトリックスを牛耳るメロビンジアンの元へ乗り込む。一方、現実世界では人間都市ザイオンへ敵が到達するまでの時間が刻々と迫り、人々は奇跡だけを心の支えに、戦いの準備に明け暮れていた。また強大なパワーを手に入れたエージェントスミスは、今やマシンの制御もきかないおそるべき破壊と妄執の権化となり、すべての世界を支配しようとしていた。


 うーん、なかなかやってくれる。観終わった後の心の第一声はこうだった。しみじみと、自分が少し強くなったかのような気分にしてくれたのだ。これだけ世界規模で盛り上がっている物語の結末は、どんな内容でも論議が巻き起こるのは必至。そんななか雑音に惑わされることなく、自分たちの物語を草稿通り明確に結実させたアンディー&ラリー・ウォシャウスキー兄弟の集中力や意志の力、創造性に改めて感動した。
マトリックス レボリューションズ
 スミスのネオへの問いかけは、私たちへの問いでもある。“真実も平和も愛もすべて錯覚に過ぎない”“なぜ闘い続けるのか?(=なぜ生き続けるのか?)”。そしてラストシーン、セラフの問いに対する彼女のとてもシンプルな答え。あれは毎日の暮らしの基盤となっていること。体が呼吸を必要とするように、心になくてはならない思い。どんなに切羽詰った状況でも、美しいものを美しいと思える瞬間があり、だからまた明日も闘う(生きる)ことができる、ということ。最終章にはそうした普遍的なエッセンスが色濃く、映像に台詞に設定にちりばめられていた。バトルや映像トリックをカラッと楽しむこともできるし、心の世界を追うこともできるし、神話やアニメなど物語の原型をたどることもできる。それは観る側の自由で、幅が広い。


 さて。キアヌ・リーブスは今回の世界同時公開の瞬間を、日本で迎えるという。公開前に記者会見をし、公開時には上映前のカウントダウンと舞台挨拶を行うというのだ! 前回の会見でも、熱っぽく語っていたリーブス。彼にとって記念碑的作品となったシリーズが完結した今、その気分や作品への思いが再び語られることだろう。ウォシャウスキー兄弟がこないのは残念だが、記者会見には万難を排して行く予定だ!
『マトリックス レボリューションズ』 2003年アメリカ映画
データ
2003年11月更新

マトリックス レボリューションズ

2003年11月5日(水)23時より
丸の内ルーブル・丸の内プラゼールほか、全国松竹・東急系にてロードショー

■2003年 アメリカ映画
■上映時間2:09
■ワーナー・ブラザース映画配給
■脚本・監督・製作総指揮/アンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟
■製作/ジョエル・シルバー
■ファイト・コレオグラファー/ユアン・ウーピン
■出演/キアヌ・リーブス
ローレンス・フィッシュバーン
キャリー=アン・モス
ヒューゴ・ウィービング



プロフィール
 
あつた美希 あつた美希
あつた美希
フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。