ベガスの恋に勝つルール

キャメロン×アシュトン息ピッタリの初共演!
正反対の2人のハイテンションなラブコメにして
最良のパートナー探しを描くラブ・ストーリー

  • 2008/07/18
  • イベント
  • シネマ
ベガスの恋に勝つルール©2008 Twentieth Century Fox Film Corporation

ラブコメの女王キャメロン・ディアスとTVバラエティでも人気の若手スター、アシュトン・カッチャーが初共演。8割ハイテンション、2割しっとり、ラストまで飽きさせない歯切れのいいラブ・コメディ。監督はTVドラマで活躍するトム・ヴォーン、脚本はハリウッドで注目のデイナ・フォックス。ハジけまくってしっとり収める、夏向きのラブ・コメディである。

計画魔で完璧主義のキャリアウーマン、ジョイは、婚約者からフラれたショックを忘れるために親友ティッパーとラスベガスへ。ひょんなことでノリの軽いジャックと彼のさえない親友スティーヴと知り合う。ジョイとジャックは互いにいけすかないと思いつつも、ベガスの雰囲気に浮かれて歌って踊って泥酔し、うっかり結婚。翌日、我に返った2人が婚姻解消を決意したその時、ジョイが25セントを投入したスロットでジャックに300万ドルが大当たり。仮にも夫婦である2人は互いに賞金の所有権を主張して裁判を起こすも、昔気質の判事から“婚姻解消の前に結婚を成功させる努力をすべき”と言い放たれ、賞金は差し押さえられてしまう。

アシュトン・カッチャー

ウォール街で週80時間働いても満たされないワーカホリックのジョイと、いくつになってもモラトリアム青年であることから父の工場からも解雇されてしまったジャック。正反対の2人が同居し、互いに相手が結婚相手として劣っていることをカウンセリングの精神科医に証明して賞金をゲットしようと大バトル。便器の上げ下げからドメスティック・バイオレンスのデッチあげまで、しぶとく闘っていくジョイとジャックの対立が見ものだ。

ディアスが金融のキャリアウーマンにはとても見えない、ということはさておき、やっぱり彼女にはラブコメが一番。その魅力が存分に発揮されてキラキラとまぶしい。

キャメロン・ディアス

今回が初共演というディアスとカッチャーは相性が抜群。2人とも天性の突き抜けたキャラクターをもっているため、子供っぽいバカげたバトルも観ていて照れたり恥ずかしくなったりせず、存分に楽しませてくれる。カッチャーは16歳年上のデミ・ムーアとの結婚や、有名人にドッキリを仕掛けるMTVの人気番組『パンクト』のホストとしても知られる30歳。ジャックのキャラがカッチャーのイメージにピッタリなのがまた愉快。彼は体を張ったコメディがもともと得意だそうで、「やりすぎないよう歯止めをかけてくれたトム(監督)に感謝してるよ」とのこと。演技派と比べるとコメディ向きの俳優は軽んじられがちだが、観客をこれだけ明るい気分にできるエネルギーはスゴイものだと改めて実感。近ごろ演技派がコメディしている『幸せの1ページ』『P.S.アイラヴユー』を観てどこかちぐはぐな感覚を抱いていたので、やはり“餅は餅屋”と本作でしみじみと感じた。

アシュトン・カッチャー、キャメロン・ディアス

ありえない設定が満載でありながら、結婚や離婚などの法的な要素は現実味をもたらすように描いた、という本作。ラスト近くのジョイの決断はとても潔くスマートで、大人の女としての度量の大きさにドキッとさせられる。ただの軽いラブコメではなく、大人のためのラブ・ストーリーとしても充実している物語。大いに笑って盛り上がって、夏らしい気分を高めてくれるハッピー・ムービーである。

作品データ

ベガスの恋に勝つルール
公開 2008年8月16日公開
日比谷みゆき座ほかにて全国ロードショー
制作年/制作国 2008年 アメリカ
上映時間 1:39
配給 20世紀フォックス映画
監督 トム・ヴォーン
脚本 デイナ・フォックス
出演 キャメロン・ディアス
アシュトン・カッチャー
ミシェル・クルージ
レイク・ベル
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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