令和4年度夏季展「こどもと楽しむ永青文庫」

夏休みは永青文庫にいってみよう!
江戸時代にタイムスリップして、お殿さまのくらしをのぞく特別展

  • 2022/07/01
  • イベント
  • アート

肥後熊本54万石を治めた細川家から歴代の美術品などを受け継いだ永青文庫がこどもにも分かりやすく大名家の暮らしぶりを解説する夏季展を開催。

大きな木々に囲まれた美術館・永青文庫は、江戸時代より続く下屋敷跡で大名家の伝来品を鑑賞できる東京で唯一の美術館である。
 大名というと男性ばかりが注目されるが、その家族には女性やこどもも大勢いた。膨大な所蔵品の中には、細川家のこどもの肖像画、小さな能装束、写真など、こどもに関する様々な資料が残されている。本展では、そのようなこどもに関する作品を導入として、藩主所用の甲冑や参勤交代の絵図、大名調度などを合わせて展示することで、大名家の暮らしを分かりやすく紹介する。

永青文庫では、細川家伝来の武器武具・能道具・茶道具・書画・調度類・歴史資料、そして設立者である16代細川護立もりたつ(1883〜1970)の蒐集品を所蔵しており、その総数は、国宝8件・重要文化財34件を含む9万4000点にものぼる。本展では重要文化財に指定されている「織田信長黒印状」、「天球儀(渾天新図)こんてんしんず」2点を公開する。それぞれの解説には「織田信長にきれいな布をプレゼント」や「江戸時代の星空の模型」など、子どもにも分かりやすく表記されている。
 その他、江戸時代のお殿様を守る鎧「栗色革包紺糸射向紅威丸胴具足」くりいろかわつつみこんいといむけくれないおどしまるどうぐそく、江戸から熊本までの旅の様子の絵、こどもの着物、お殿さまが楽しんだ虫の観察記録「昆虫胥化図」こんちゅうしょかず、江戸時代のピクニックセット「菊蒔絵提重」きくまきえさげじゅう、こどもも使う猿の面「狂言面 猿」など、貴重な伝来品の数々を展観。強力な外様大名として熊本藩を治めたお殿さまやそのこどもたちの暮らしぶりを今に彷彿とさせる内容となっている。

本展は小・中学生は無料となっており、「こどもと楽しむギャラリートーク」や「くまモンと永青文庫クイズに挑戦!」など特別プログラムも開催される。また、夏休みの自由研究のヒントにもなるよう、来場の小中学生向けに無料ガイドブックもプレゼントしている。
 700年続く細川家が大切に守り受け継いできた貴重な展示品を親子で楽しめる夏休み絶好の機会となるだろう。

  1. 作品画像ALT
  2. 「衛府太刀拵 九曜紋金装」江戸時代(18〜19世紀)、永青文庫蔵
  3. ◎重要文化財 津田友正作、安井算哲識「天球儀(渾天新図)」寛文13年(1673)、永青文庫蔵
  4. 「栗色革包紺糸射向紅威丸胴具足」11代細川斉樹所用、江戸時代(19世紀)、永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)
  5. 「昆虫胥化図」8代細川重賢、天明9年(1789)鶴田健春模写、永青文庫蔵
  6. 「狂言面 猿」江戸時代(18世紀)、永青文庫蔵
  1. 「衛府太刀拵 九曜紋金装」江戸時代(18〜19世紀)、永青文庫蔵
  2. ◎重要文化財 津田友正作、安井算哲識「天球儀(渾天新図)」寛文13年(1673)、永青文庫蔵
  3. 「栗色革包紺糸射向紅威丸胴具足」11代細川斉樹所用、江戸時代(19世紀)、永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託)
  4. 「昆虫胥化図」8代細川重賢、天明9年(1789)鶴田健春模写、永青文庫蔵
  5. 「菊蒔絵提重」江戸時代(18〜19世紀)、永青文庫蔵
  6. 「狂言面 猿」江戸時代(18世紀)、永青文庫蔵

開催概要

展覧会名 令和4年度夏季展「こどもと楽しむ永青文庫」
会期 2022年7月30日(土)〜9月25日(日)
休館日 月曜日(ただし9月19日は開館)、9月20日(火)
時間 10:00〜16:30
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 永青文庫
文京区目白台 1-1-1
入館料 一般 1,000円、70歳以上 800円、高大生 500円
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
公式サイト https://www.eiseibunko.com/
問合せ 03-3941-0850
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。