江戸時代の人々が抱いていたサムライのイメージと
北斎たちによるサムライの表現を堪能
浮世絵師・葛飾北斎(1760〜1849年)や門人が描いた浮世絵作品から、江戸時代の人々が抱いていたサムライのイメージにふれるとともに、刀剣博物館所蔵の《太刀 銘 信房作》(重要文化財)など、刀剣そのものと北斎作品に描かれた刀剣を見比べて、イメージをふくらませながら北斎の表現力が楽しめる特別展。作品点数は171点。
サムライは、江戸時代に生きた北斎にとって身近な存在だった。
本展では、源頼朝や徳川家康など、平安時代や鎌倉時代、安土桃山時代の名の知れたサムライや、実際にあった戦いや物語の中の戦う場面を描いた作品を展示。鎧をまといながら躍動感たっぷりに描かれた人物表現に注目したい。
一方で、江戸時代は大きな戦いのない平和な世の中で、サムライの活躍する場所や役割もそれまでと比べて大きく変化した。北斎が活写する、同時代に生きた平和な世のサムライたちの姿も鑑賞できるのも本展ならでは。
あわせて、サムライの象徴でもある刀や弓、
そして、北斎の代表作《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》と、押し寄せる波のような形状をした刃文「濤瀾刃(とうらんば)」が特徴的な《刀 銘 津田越前守助広/延宝九年八月日》が並べて展示されるのも本展の大きな見どころだ。北斎によって描き出された大波の迫力と、打ち寄せる波がそのまま映されたような刃文の妙を堪能できる。
本展ではまた、ARで北斎が描いたサムライたちと記念写真を撮影できるスポットが設置されるほか、スライドトーク、ワークショップなどの関連イベントも開催される(スライドトーク、ワークショップは特別展観覧券か前売券、または年間パスポートが必要)。
江戸時代の人々が抱いていたサムライのイメージにふれるとともに、北斎たちによるサムライの姿を存分に堪能したい。
展覧会名 | 北斎サムライ画伝 |
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会期 | 2023年12月14日(木)〜2024年2月25日(日) ※会期中、一部展示替えあり 前期:12月14日(木)〜1月21日(日) 後期:1月23日(火)〜2月25日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし1月2日・3日・8日、2月12日は開館)、12月29日(金)〜2024年1月1日(月・祝)、1月4日(木)・9日(火)、2月13日(火) |
時間 | 9:30〜17:30 ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | すみだ北斎美術館 墨田区亀沢2-7-2 |
入館料 | 一般 1,200円、高大生・65歳以上 900円、中学生 400円、小学生以下無料 |
公式サイト | https://hokusai-museum.jp/ |
問合せ | 03-6658-8936 |
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