東京での展覧会は約35年ぶり。代表作のモビールを中心に約100点を公開
麻布台ヒルズ ギャラリーでは、2024年7月に麻布台ヒルズ内にオープンするペースギャラリーとの共催で、東京では約35年ぶりとなるアレクサンダー・カルダーの個展を開催。
吊るされた抽象的な構成要素が、絶えず変化する調和の中でバランスを保ちながら動く「モビール」の発明で最もよく知られるアレクサンダー・カルダー(1898〜1976年)。
初期のモビールにはモーターで動く作品もあったが、しだいに気流や光、湿度、人間の相互作用に反応する作品を多く制作していくようになる。モビールの重要な要素として「動き」を用いた彼は、キネティック・アートの先駆者の一人となった。また、「スタビル」と名付けられた静止した抽象的な作品も制作している。
動く彫刻であるモビールによって近代彫刻の概念を一変させた彼はまた、絵画、ドローイング、版画、宝飾品など、数多くの作品を制作し、幅広い分野で活躍。1950年代以降になると海外からの制作依頼にも関心を向けるようになり、ボルトで固定した鉄板を使った壮大なスケールの屋外彫刻の制作に力を注ぐようになる。今日、これらの記念碑的な作品は、世界中の公共スペースで見ることができる。
日本においても多くの芸術家や詩人に受け入れられ、20点以上の作品が日本国内18箇所の美術館に収蔵されている。
本展は、カルダー財団が所蔵する1930〜1970年代までの作品約80点で構成され、代表作であるモビール、スタビル、スタンディング・モビールから油彩画、ドローイングなど、幅広い作品を鑑賞できる。
また、建築家・ステファニー後藤による会場デザインは、カルダーが同時代の偉大な建築家たちとコラボレーションしていた精神にならい、3:4:5の直角三角形の幾何学にもとづいた設計で、日本建築の要素や素材をエレガントかつモダンに取り入れている。
本展のキュレーションを担当した、カルダー財団理事長でありカルダーの孫でもあるアレクサンダー・S.C.ロウワー氏は「祖父の作品には、日本の伝統と共鳴する繊細さと優美さがあり、崇高で儚いものに対する深い敬意がある。終生抱いていた日本の美学と文化への憧れに寄り添い、直感的にキュレーションしている」と寄せる。
会場デザインとあわせて、カルダー作品の日本的な感覚や感性が心地よい風のように感じられる空間を堪能したい。
本展チケットを抽選で5組10名様にプレゼントいたします。ご希望の方は下記の応募フォームにご入力いただき送信ください。
なお、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
締切:2024年6月19日(水)
展覧会名 | カルダー:そよぐ、感じる、日本 |
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会期 | 2024年5月30日(木)〜9月6日(金) |
休館日 | 6月4日(火)、7月2日(火)、8月6日(火) |
時間 | 10:00〜18:00(金・土曜日・祝前日は19:00まで) ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | 麻布台ヒルズ ギャラリー 港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階 |
入館料 |
一般 1,500円、大学・専門学生 1,200円、高校生 1,000円、中学生以下無料(要学生証提示) ※詳細は公式サイトをご確認ください |
公式サイト | https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/calder-ex/ |
問合せ | azabudaihillsgallery@mori.co.jp |
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