初期から晩年までの代表作が一堂に 繊細な動植物図やユーモラスな表現が魅力
18世紀の京都で活躍した画家、伊藤若冲(1716〜1800)。繊細な描写技法で動植物を描き、水墨画では遊び心のある表現で、近年人気を博している画家の生誕300年を記念し、初期から晩年までの代表作89点を展観する企画展です。
京都の青物問屋の長男として生まれた若冲は、23歳の時に家業を継ぎますが、30歳代から作画を始め、40歳のときに弟に家督を譲って画業に専念。妻子を持たず、僧侶のような生活を送り、終生絵画への熱意と活力を失わずに描き続けました。植物や動物などの身近な画題をじっくり観察し、忠実に描きながらもユーモラスな表現を用いたその作風は、天才絵師と称されるほど突出しています。
本展では、「牡丹・百合図」、「旭日鳳凰図」などの初期作品、放し飼いの鶏を観察して描いた「動植綵絵 群鶏図」や「動植綵絵 南天雄鶏図」、桝目描き技法で制作された「鳥獣花木図屏風」、ユーモアあふれる表現が魅力の「果蔬涅槃図」などの絵画、「仙人掌群鶏図襖絵」などの障壁画、晩年の大作「象と鯨図屏風」などを展示します。特に、10年間かけて描き相国寺に寄進した「釈迦三尊像」(※釈迦のしんにょうの点はひとつ)と「動植綵絵」全33幅の合同展示は、東京では初めてで必見です。
展覧会名 | 生誕300年記念 「若冲展」 |
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会期 | 2016年4月22日(金) 〜5月24日(火) ※5月10日(火)から一部展示替えあり |
休室日 | 4月25日(月)、5月9日(月) |
時間 | 9:30〜17:30(金曜は20:00まで) ※入室は閉室時間の30分前まで |
会場 | 東京都美術館 台東区上野公園8-36 |
観覧料 | 一般1,600円、大学生・専門学校生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円 |
公式サイト | https://www.tobikan.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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