水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟

中国の伝統的様式から日本独自の表現へ。水墨画の変遷を読み解く

墨の濃淡が画面に無限の奥行と広がりをもたらす水墨画。中国発祥の絵画表現は日本に伝播し、室町時代に独自の表現美を獲得しました。雪舟と長谷川等伯、2人の巨匠の作品を中心に水墨画の魅力を読み解く企画展です。

室町時代を代表する水墨画家 雪舟。画業の初期では日本の画法に則っていましたが、明への渡航後に画風を大きく転換。杭州で活躍した画僧 玉潤の絵画は“破墨”技法の源流となり、滞在中に現地で流行していた水墨表現も大きな影響をもたらしました。
 桃山時代に活躍した長谷川等伯は、自らを雪舟から5代目である「雪舟五代」と名乗り、水墨技法を駆使して独自の表現を確立させました。湿潤な空気感と微妙な光の演出は、南宋時代に活躍した牧谿(もっけい)の影響を受けていますが、日本人の感性に合わせて身近な事物を対象とするなど、大きな革新を行いました。

本展では、2人の水墨画家の絵画表現に迫りながら、室町時代に描かれたバリエーションに富んだ詩画軸、花鳥、山水、仏画なども展観し、近世の狩野派や文人画へと続く系譜を読み解きます。雪舟「破墨山水図」、長谷川等伯「松に鴉・柳に白鷺図屏風」という同美術館を代表する2つの作品が展示されるほか、その流れを組む狩野派、池大雅や浦上玉堂らによる文人画なども紹介されます。

破墨山水図 画・雪舟 賛・景徐周麟 室町時代 出光美術館
竹鶴図屏風(左隻) 長谷川等伯 桃山時代 出光美術館 ※展示期間:6月10日(土)〜25日(日)
松に鴉・柳に白鷺図屏風 長谷川等伯 桃山時代 出光美術館
開催概要
展覧会名 水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟
会期 2017年6月10日(土) 〜 7月17日(月・祝)
休館日 月曜日(ただし7月17日は開館)
時間 10:00〜17:00(金曜は19:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 出光美術館
千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9F 
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入館料 一般 1,000円、高大生 700円
公式サイト http://idemitsu-museum.or.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2017年6月更新