特別展「昆虫」

生態から採集まで広く網羅! 新種の昆虫や絶滅目の標本など、希少な展示多数

  • 2018/07/10
  • イベント
  • アート

昆虫をテーマに、体のしくみ、能力、生態など、あらゆる角度から昆虫について掘り下げる企画展です。昆虫標本や採集方法などにも焦点を当て、昆虫を取り巻く幅広い領域を学べます。

「昆虫は人類よりもはるかに長い歴史をもつ生き物で、海洋を除く地球上のあらゆる環境に適応し、現在も繁栄しています。昆虫の多様性は驚くほど豊かで、時に人の想像をはるかに超えています。一方で私たちは、身近な自然の中でも、昆虫にたやすくふれ、そこから多くのことを学び取ることができます」と、来場者へ向けたメッセージを発信した野村周平博士を始め、神保宇嗣氏、井手竜也氏、丸山宗利氏と4人の博士が同展を監修します。加えて、昆虫好きとして知られる俳優の香川照之氏が、昆活マイスターに就任。「昆活マイスター企画!」の展示で昆虫愛を熱く表現します。

本展では、標本などで“知る”、生態や能力を“学ぶ”、新種を“採集”と、3つのポイントでまとめて展示されます。“知る”の分野では、膨大な昆虫標本が一堂に集結する「標本回廊」が登場。鮮やかな色や奇抜な形など数万点の標本が並ぶとともに、全長約2mに拡大された巨大模型も展示されます。世界に1点しかなく、その種の基準となる「ホロタイプ標本」もヤンバルテナガコガネが並び、琥珀に閉じ込められたことで奇跡的に残った絶滅目のアリエノプテラ目は日本初公開と、貴重な標本が見られる点も特徴です。多くの人が苦手とする虫も、世界中から多種多様な種が集められて通称「Gの部屋」にて公開されます。
 “学ぶ”の分野では、体長数mm以下の小さな昆虫を特殊カメラで撮影し、モニター上で360度拡大してみられる回転画像を展示。普段は見られない裏側などから体の構造を把握します。注射針のような産卵管を写した電子顕微鏡写真も並びます。
 “採る”の分野では、世界初のセイボウ(青蜂)の未記載種(未発表の種で、論文発表を経て新種に認定)を限定展示。これは、本展企画チームが九州大学の調査に同行し、マダガスカルで採取したもの。そのほか、昆虫採集の方法から標本づくりまでの解説も網羅。
 国立科学博物館の貴重な昆虫標本をベースに昆虫の生態がじっくり学べるだけでなく、最新の研究成果、昆虫採集とその方法、昆虫トリビアなど、昆虫を取り巻く幅広い知識が身に付きます。

  1. 発見されたハチ ©丸山宗利
    発見されたハチ
    ©丸山宗利
  2. ヤンバルテナガコガネのホロタイプ標本©国立科学博物館
    ヤンバルテナガコガネのホロタイプ標本
    ©国立科学博物館
  3. ヨツコブツノゼミ©丸山宗利
    ヨツコブツノゼミ
    ©丸山宗利
  4. 琥珀に閉じ込められた昆虫
    琥珀に閉じ込められた昆虫
  5. ヒゲブトオサムシの一種©小檜山賢二
    ヒゲブトオサムシの一種
    ©小檜山賢二

開催概要

展覧会名 特別展「昆虫」
会期 2018年7月13日(金) 〜 10月8日(月・祝)
休館日 7月17日(火)、9月3日(月)、9月10日(月)、9月18日(火)、9月25日(火)
時間 9:00〜17:00
※金曜、土曜日は20:00まで
※8月12日(日)〜16日(木)、19日(日)は18:00まで
※入館は各閉館時刻の30分前まで
会場 国立科学博物館
台東区上野公園7-20 
入場料 一般・大学生 1,600円、小中高生 600円
公式サイト https://www.kahaku.go.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)

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