森山大道の東京 ongoing

写真界のノーベル賞「ハッセルブラッド国際写真賞」受賞後、日本初の大規模個展

  • 2020/06/25
  • イベント
  • アート

スナップショットの名手として知られる、日本を代表する写真家・森山大道。1960年代に写真家として活動を開始し、そのハイコントラストや粗粒子画面による作風は「アレ・ブレ・ボケ」と形容され、写真界に衝撃を与えた。以来、世界各国の美術館での大規模展、2019年のハッセルブラッド国際写真賞をはじめとする数々の国際的写真賞の受賞など、デビューから55年を経た現在も世界の第一線で活躍し続けている。
 本展では、「ongoing=進行中、進化し続ける」をテーマに、今なお疾走し続ける森山大道がレンズを通してとらえ続けてきた街・東京を、カラーとモノクロの最近作を中心に展観。尽きることのない森山大道の写真の魅力を紹介する。

森山本人が「東京中をうろつく日々こそ、ぼくが写真を撮る意味のすべてなのだと感じる他ない」と語るように、1964年のデビューから55年を経た現在も、日々愛用のコンパクトデジタルカメラを手に街を歩き、東京の様相を撮り続けている。本展には、新宿ゴールデン街や池袋の路地裏など、森山作品を代表するディープなスポットから、渋谷スクランブル交差点、新宿駅東口、JR沿線など、多くの人が知っている、身近な東京の風景が多数登場。スナップショットの名手・森山大道の視線によって切り取られた東京は、私たちが普段目にする見知ったはずの風景を、新鮮に感じさせてくれるだろう。

また、白と黒のコントラストが作品の特徴とされることの多い森山だが、カラー写真も精力的に発表している。本展では、「森山大道=モノクローム写真」というイメージを更新する最近作にも着目。本人が「歌舞伎町の看板みたいなペラペラっとしたカラー写真が好きだから」と語る、独自の色彩に加え、リップ、マネキン、セルフポートレイトなど繰り返し現れるグラフィカルなモチーフにも注目だ。カラーとモノクロームによる鮮烈な色彩対比によって構成される、ダイナミックな展示空間に期待したい。

  1. 『東京ブギウギ』より 2018年 ©Daido Moriyama Photo Foundation
    『東京ブギウギ』より 2018年
  2. 『Pretty Woman』より 2017年 ©Daido Moriyama Photo Foundation
    『Pretty Woman』より 2017年
  3. 《三沢の犬》 1971年 ©Daido Moriyama Photo Foundation
    《三沢の犬》 1971年
  4. 『Pretty Woman』より 2017年 ©Daido Moriyama Photo Foundation
    『Pretty Woman』より 2017年

  5. ※画像はすべて、©Daido Moriyama Photo Foundation

開催概要

展覧会名 森山大道の東京 ongoing
会期 2020年6月2日(火) 〜 9月22日(火・祝)
休館日 月曜日(ただし8月10日、9月21日は開館)、8月11日(火)
時間 10:00〜18:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 東京都写真美術館 3階展示室
目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
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入館料 一般 700円、学生 580円、中高生・65歳以上 350円
※小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害をお持ちの方とその介護者は無料
公式サイト https://topmuseum.jp/
問合せ 03-3280-0099

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