虎ノ門のみなと科学館で、アスリートと道具の進化を科学的・技術的な側面から紹介する春の企画展がスタート。“科学的に”というと難しい解説を想像しがちだが、本展では、実物の比較展示や体験コーナー、スポーツを支えるさまざまな分野の専門家を招いてのトークイベントなど、誰でも楽しみながら学べるように内容が工夫されている。

 特に、常設展示コーナーの一部を使った、道具の進化が分かる実物展示は、間近でその違いを実感できるこだわりの一角。例えば、従来型のピン有り陸上スパイクと、ハニカム形状の突起を利用した画期的なピンレススパイク、木製からアルミ、カーボンへと進化したテニスラケット、軽さに驚く競技用水着、さらに1964年の東京オリンピックで使用された“幻のあん馬”（会期前半展示）と、現在の最新あん馬（会期後半展示）の比較など、普段の生活ではなかなか見る機会のないものばかり。
 また、チェアスキーや車いすバスケットボールなどのパラスポーツ、人体拡張工学を用いた超人スポーツなど、競技用に著しく進化した道具も展示される。

 会期前半の体験コーナーでは、車いすバスケットボールで使用される本物の車いすに乗ってシュートを打ったり、小回りの操作を体験できるので、気軽に参加したい。他にも、会場内でのクイズラリー、応援フラッグやスリットアニメーション作りに挑戦するテーブルサイエンスなど、子ども向けのコンテンツも充実。

 入館のための事前予約の方法やトークイベントの詳細は、HPからチェックできる。

【会期】3月10日（水）〜5月9日（日）
【時間】9:00〜20:00（プラネタリウム最終投影19:00、最終入館は閉館の30分前まで）
【休館日】4月12日（月）・13日（火）
※当面の間、事前予約（先着）による2時間の入替制