「特別展アリス―へんてこりん、へんてこりんな世界―」プレス内覧会

森アーツセンターギャラリー

  • 2022/7/15(金)
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「特別展アリス―へんてこりん、へんてこりんな世界―」プレス内覧会

 19世紀から現代にかけて、アート、映画、音楽、ファッション、演劇、写真など様々なジャンルで表現されてきた『不思議の国のアリス』の世界とその魅力を紹介する大展覧会が開催。

 会場入り口では、数学者のチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(ペンネーム:ルイス・キャロル)が3姉妹とボート遊びを楽しみながら物語を語った「黄金の午後」の様子が心地よいテムズ川のせせらぎの音とともに広がり、展示室へといざなう。上戸彩さんの音声ガイドとともに、床に描かれた白うさぎの足跡を追いかけるように進んでいくと、すっかりアリスになって不思議の国を冒険しているような感覚に。
 展示は『不思議の国のアリス』や続編『鏡の国のアリス』の挿絵を担当したジョン・テニエルの原画や、物語を生んだヴィクトリア朝時代の背景が広がる空間から始まる。ジョン・テニエルの原画は驚くほど繊細で緻密だ。
 しゃがんで覗き窓を見たり、逆さまに映る鏡の前を通ったりしながら別の空間に入ると、1951年公開のディズニー映画『ふしぎの国のアリス』、2010年公開のティム・バートン監督『アリス・イン・ワンダーランド』のクライマックスシーンが上映されている。また、幻想的な「狂ったお茶会」のインスタレーション、アリスに影響を受けたサルバドール・ダリや草間彌生らの作品、ロイヤル・バレエ団などの舞台衣装、ヴィヴィアン・ウエストウッドらによるファッションなど、アリスにまつわる貴重な作品や資料約300点が次々と登場する。
 そして、アリスの影響は今日、最新の量子学研究にも及んでいたり、女性の権利を守る社会運動や政治運動を行う人々にも引き継がれたりしていることも伺える。

 即興の物語から始まった『不思議の国のアリス』は出版以来、一度も絶版にならずに170以上の言語に翻訳され、文学という枠や時を超え、あらゆる分野のインスピレーションの源となり、世界中の人々を魅了し続けてきた。
 夢から覚めないまま、アリスの世界にずっと没入していたい、見ごたえのある展示演出となっている。

【会期】7月16日(土)〜10月10日(月・祝)※会期中無休
【時間】10:00〜20:00(月・火・水曜は18:00まで)※9/19、10/10は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで ※事前予約制

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