地球にも人にも幸せな建築「末光弘和+末光陽子 / SUEP.展」ギャラリーツアー

TOTOギャラリー・間(南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F)

  • 2022/7/19(火)
  • イベント
  • フォトニュース
地球にも人にも幸せな建築「末光弘和+末光陽子 / SUEP.展」ギャラリーツアー

 地球環境をテーマに掲げ、自然と建築が共生する新しい時代の環境建築デザインを手がける建築家ユニット 末光弘和+末光陽子 / SUEP.(スープ)の展覧会「Harvest in Architecture 自然を受け入れるかたち」が開催中。館長やスタッフによるギャラリーツアーもあわせて開催されている。

 「農耕のように自然との関係を耕し、そこから得られる恵みを持続的に取り入れるという“Harvest”という概念のもとに建築家としての活動を続けるSUEP.の挑戦はまさに画期的。自然環境にある風・熱・水などの働きのシミュレーションを設計の起点しながらも、デザイン性にも優れた彼らの作品の集大成とこれからの指針をぜひ、じっくりご覧ください」とギャラリーを案内するのは館長の橋田光明氏。
 3FのGALLERY1では、建築のアイデアの種とそれがどのように建築として結実しているかを20分の1の模型で見ることができる。木の根や地下水脈まで描かれた地中深くから鳥が飛ぶ空まで、建築をとりまく環境の断面が精緻に表現されている。橋田館長は展示作品の概要を分かりやすく解説しながら、「所々にモグラの巣があったり、ブドウの収穫の様子が入っていたり、彼らの模型にはストーリー性があるので、建築の理論などが難しいという方にも親しみをもって鑑賞してもらえるはず」と話す。壁一面につながる「地球上の循環」が分かる模型も、「アイデアの種」が散りばめられた1つ1つのボックスもそれぞれがデザイン性に優れ、アート鑑賞のようにも楽しめる。
 中庭では、TOTOの衛生陶器廃材を粉末状にし、アルミの基材に塗装された葉っぱ状のパネルによって快適な木陰空間を創出するシェーディング・ドームを設置。SUEP.の概念を1分の1のモデルで体感できる貴重な作品である。
 そして、4FのGALLERY2では現在進行中のプロジェクトを中心に、今後の彼らの指針でもあるアジア型とも言える“開放系”の建築モデルが展示されている。

 写真は橋田光明館長。自身も一級建築士の資格を持つ。「建築を専門としている人はもちろん、理論が難しいと思われる方にも分かりやすい展示内容となっており、ギャラリーツアーの日程も多く設定されているのでぜひ、皆さんに気軽に足を運んでほしい。分からないことは何でも聞いてください」と気さくに語る。

【会期】6月8日(水)〜9月11日(日)
【休館日】月曜・祝日・夏期休暇[8月8日(月)〜8月15日(月)]
【時間】11:00〜18:00 ※事前予約制

記事を探す

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。