2014年から開催されている「まるごといちにち　こどもびじゅつかん！」は、休館日の美術館を“こども専用びじゅつかん”として小中学生とその保護者に限定して開放する特別イベント。無料で展覧会鑑賞と教育普及プログラムが楽しめる恒例の人気イベントとなっている。2020年からはオンライン形式のプログラムも加わり、今年は3年ぶりに館内プログラム（事前予約制）も複数実施された。

 写真は少人数のグループにわかれてツアー形式でスタッフと一緒に作品を鑑賞する「展示室で！旅する鑑賞会」のようす。子供たちは、現在開催中の展覧会「歌枕　あなたの知らない心の風景」会場で、スタッフの解説を熱心に聞きながら、鑑賞のヒントなどが書かれたワークシートに書き込んだり、入り口で制作した「のぞき筒」での鑑賞を楽しんだりしていた。
 館内ではそのほか、小倉百人一首の楽しみ方について、話を聞いて実際に対戦形式で札を取り合う体験プログラムや、ワークシートを使って自由に展覧会を鑑賞（時間指定予約制）できるプログラムも開催された。

 オンラインプログラムでは、直接美術館に行けない人でも鑑賞会の雰囲気を体験できるように、8月16日（火）開催の「展示室で！旅する鑑賞会」のスペシャルバージョンをライブ配信したほか、8月28日（日）まで、子ども向けの動画を期間限定で配信する。開催中の展覧会「歌枕　あなたの知らない心の風景」や日本美術に親しめる動画など、おうちでいつでも楽しめるコンテンツを掲載している。

 難しいと思われがちな日本美術の世界を子供だけでなく大人にも分かりやすく鑑賞できる貴重な機会。オンラインでもサントリー美術館の名品に触れてみては。
>>まるごといちにち　こどもびじゅつかん！オンライン　8月28日（日）まで

【画像】©Tatsuyuki Tayama