「DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン」記者発表会

国立新美術館

  • 2022/10/3(月)
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「DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン」記者発表会

 NHK主催のプロジェクトにより、全国13の地域で13人のクリエーターがリサーチして見つけた日本各地の〈デザインの宝物〉を一堂に展示する企画展「DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン」が11月30日(水)〜12月19日(月)に開催される。

 本展に先立ち開催された記者発表会では、NHKエデュケーショナル チーフ・プロデューサーの倉森京子氏によるプロジェクト趣旨・概要説明のほか、パリとのオンライン中継にて、本展の会場デザインを担当する田根剛氏(建築家)による展示デザインの構想などが語られた。

 NHKでは2020年1月から「デザインミュージアムをデザインする」(Eテレ)という番組を制作し、第一線で活躍するクリエーターたちに「日本にはまだないデザインのミュージアムを作るとしたら、どんなものを作りますか?」と問いかけてきた。その答えの中から、「日本各地に点在する、素晴らしい〈デザインの宝物〉を所蔵する館や組織をネットワークし、その集合体を〈デザインミュージアム〉と呼ぶ」というアイデアが浮かび上がってきた。日本全体が〈デザインミュージアム〉になればよいという提案だ。
 「DESIGN MUSEUM JAPAN」はその提案を指針に、皆川明氏など日本を代表するクリエーターたちが全国8地域で〈デザインの宝物〉を探すリサーチを行い、まずそれぞれの地域で番組として放送。続いて、それぞれの地域で展示(2022年10月〜11月)したあと、11月30日に開幕する東京展(国立新美術館)において、2021年度に先行実施した5地域とあわせて一堂に展示される。また2023年春〜2024年にかけて、海外3地域のジャパン・ハウス(サンパウロ、ロサンゼルス、ロンドン)での巡回展も予定している。

 明治の開港当初、「アート」という言葉を日本語に置換するのはとても難しかったが、「デザイン」という言葉はすぐに「意匠」や「建築」という言葉に置き換えられたと言うほど、「デザイン」は私たちの生活に身近なものであった。
 縄文時代以来1万年以上続く生活文化の中で、多くは無名の技術者や職人によって脈々と受け継がれ、素晴らしいデザインが育まれた日本。全国のあちらこちらに、〈デザイン〉というフィルターを通したとたんに輝き始める〈宝物〉がたくさん眠っている。当たり前のモノや身近なモノが現代こそ、日々の暮らしに豊かさや活力を与えてくれる、ひいては日本の力になる可能性も秘めているのではないか。本展はそれらを気づかせてくれる貴重な機会となるだろう。NHKならではのネットワークを活かした新しい取り組みに注目したい。

【会期】11月30日(水)〜12月19日(月)
【休館日】火曜 
【時間】10:00〜18:00(金曜は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで ※観覧無料

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