「ルーヴル美術館展 愛を描く」開幕!

国立新美術館

  • 2023/3/1(水)
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「ルーヴル美術館展 愛を描く」開幕!

 西洋社会における様々な「愛」の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか。ルーヴル美術館の膨大なコレクションから厳選された、73点の名画を通して浮き彫りにする展覧会が3月1日(水)、華やかに開幕した。

 開幕前日の2月28日(火)に開催された開会式では、主催者の国立新美術館館長 逢坂恵理子氏らが挨拶。本展にあわせて来日したルーヴル美術館 総裁・館長のローランス・デ・カール氏からは開催の感謝の言葉に次のように添えた。「古代神話からキリスト教の主題、18世紀の優雅な恋の場面から19世紀の悲劇的なドラマまで、欲望とその衝動、誘惑とその策略、信心とその放棄に差し向けられた西洋の画家たちのまなざしの歴史を日仏2人の学芸員が見事に惹き入れてくれる。非常に興味深い考察を通じて、画家たちが「愛」そのものの表現よりその前後、始まりの溢れ出る感情と死に至る悲劇をより多く描いていることに私たちは気づかされる。ルーヴルとその名品を愛する皆様にとって美しく心に残る展覧会となる事を願います」。
 最後に本展の“案内人”を務める満島ひかりさんが登壇。開催に合わせて初めて訪れたというルーヴル美術館の印象などを話し、開会式に彩を添えた。

 また、同日に開催されたプレス内覧会では、本展の監修者による作品解説も行われた。
 26年ぶりに来日したジャン=オノレ・フラゴナール 《かんぬき》の前では、「女性の表情はうっとりしているのか、抵抗しているのか。誘惑の甘いゲームへの賛美なのか、道徳的警告なのか。一義的には解釈できないところが本作の魅力。その曖昧さを考えながら味わってほしい」と国立新美術館の主任研究員の宮島綾子氏が解説。
 そして本展のメインビジュアルにも使用されている、フランソワ・ジェラール《アモルとプシュケ》の前では、ルーヴル美術館 絵画部門 学芸員のソフィー・キャロン氏が解説(写真)。「悲劇の多い神話の中ではめずらしく、最終的に結婚という幸福な結末を迎える作品。滑らかな身体や陶器のような肌の表現、プシュケが纏う半透明の薄い衣の表現などにジェラールの才能が発揮されている」と語った。

 ルーヴルが世界に誇る珠玉のコレクションから厳選された名画が一堂に集結する本機会をお見逃しなく!

【会期】3月1日(水)〜6月12日(月)
【休館日】火曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日(水)
【時間】10:00〜18:00(金・土曜は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで

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