公民館のしあさってはデザインのしあさって!? 〜 Work in progress 〜

東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5F)

  • 2023/3/10(金)
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公民館のしあさってはデザインのしあさって!? 〜 Work in progress 〜

 「デザイン」と「公民館」双方の視点から地域のデザインを掘り下げる「公民館のしあさってはデザインのしあさって!?」展が3月31日(金)まで開催中。

 日本全国に8万館以上あるといわれる公民館。なんとなく無機質な机や椅子が並び、難しい話し合いをするような場所…身近な存在でありながら遠くにあるようなイメージを持つ人もいるのではないだろうか。
 しかし、会場の入り口の床に記された「Don‘t be Customer」の表示を抜けると、今までのイメージを変えるような展示内容が広がっている。

 「貸しスペースのようなイメージがある公民館ですが、最近は、なんとなく居心地の悪さを感じる身近な問題を話し合ったり、人間性の回復のような活動をもっと自由に展開できるような場としても求められています。展示の元となった書籍に、居酒屋の方がよっぽど公民館ぽいという話も掲載されていますが、まさにその居酒屋を地でいっている公民館もあります。昔も今も地域を良くしていくにはやはり人やコミュニケーションが重要で、そこに最近ではデザインの力も大きく関わっています」と説明するのは、本展主催の日本デザイン振興会の川口真沙美氏。

 「公民館的」を紹介するコーナーで目を惹きつけたのは、昭和の時代によく目にしたことのあるレトルトカレーやクレンザーのパッケージなどが並ぶ一角だ。100年以上続く沖縄の「共同売店」を紹介している。本展のために沖縄から来京したという出展者の小林未歩氏(写真左)は「共同売店は自分たちが必要なモノを資金を出し合って購入し、販売、運営するシステム。その収益は子どもたちの奨学金や病院の設立などに還元されてきました。便利なモノがない、孤立した場所で自分たちの生活を成り立たせる、生活基盤のようなシステムです」と説明する。

 本展では、会場奥のパラソルが設置された公民館的な場でのトークイベント開催や、サテライト会場である「文喫六本木」内で、公民館的たいやき屋「六本木たいやき公民館」などもオープンしている(月曜休、3月31日まで)。

【会期】3月3日(金)〜3月31日(金)
【時間】11:00〜19:00 ※会期中無休、入場無料 ※開催日時はイベントにより異なる

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