春の訪れと日本の伝統文化を感じる「六本木ヒルズ 春まつり2023」が3月31日（金）〜2日（日）の3日間、開催された。

 4年ぶりの開催となる今回は、改めて日本の伝統文化に注目。
 3月31日は京都以外では初開催となる「『京都薪能2023』スペシャルプレ公演」が18:00と19:00の2回開催された。1950年に始まり、毎年6月1日と2日に平安神宮の朱塗りの社殿を背景に、篝火（かかりび）の焚かれる幻想的な雰囲気の中で、観世・金剛・大蔵の各流派の能や狂言が楽しめる「京都薪能」。今回はスペシャルプレ公演として美保の松原の羽衣伝説をもとにした、観世流「羽衣」のダイジェスト版が披露された。アリーナに特設された桜を背景にした舞台で荘厳な囃子の音色が響く中、繰り広げられる幽玄な舞に鑑賞者たちは酔いしれていた。

 また、浅草を拠点に活躍する話題の「飴細工師集団 アメシン」の飴細工などを楽しめる「和伝統屋台」や、日本古典奇術など日本ならではのパフォーマンスを満喫できる「和舞台パフォーマンス」も登場。さらに、春の旬食材・たけのこを使った限定メニューなどがそろった六本木ヒルズの名店8店舗の「グルメ屋台」も軒を連ね、来場者で賑わっていた。

 毛利庭園や六本木さくら坂、期間中に限定公開された屋上庭園の名残の桜も楽しみながら来場者たちは春の心地よいひと時を過ごしていたようだ。