「四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」開会式

  • 2024/1/30(火)
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「四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」開会式

 一説には有楽町の地名の由来にもなったと言われる織田有楽斎(うらくさい)。信長の実弟であり、現代の茶道にも通じる規範となるほどの大茶人でありながらその実態はあまり知られていない。サントリー美術館では、有楽斎にスポットライトを当て、その実像に迫る展覧会が開幕。

 1月30日(火)に行われた開会式では、有楽斎ゆかりの寺である京都・正伝永源院の住職・真神啓仁氏(写真中央)らが登壇。
 真神氏は本能寺の変で主君・信忠(信長の長男)が自害したにもかかわらず、有楽斎は逃げ延びたことから、「逃げの有楽」と揶揄されてきた不名誉なイメージを問い直したいと思った事が本展開催のきっかけとなったと語り、明治時代の廃仏毀釈で寺宝の多くが危機に晒されたが、守り伝えられた貴重な寺宝をぜひ多くの人にご覧頂き、有楽斎の思いと美意識を感じてほしいと挨拶した。

 本展では、有楽斎の生前の姿を表したとされる《織田有楽斎坐像》、江戸時代の正伝院の客殿を飾ったとされる華やかな襖絵《蓮鷺図襖》や、有楽斎から豊臣家に献上された後、大坂夏の陣で粉々になり見事に復元された《唐物文琳茶入 銘 玉垣》、伊達政宗などさまざまな武将らと交流が伺える書など、有楽斎ゆかりの貴重な品々を一堂に展観。有楽斎が建てた茶室「如庵」(国宝)を体感できる3D展示もある。

 茶会によって人と人を繋ぎ、和平工作の使者としての役割も果たし、三天下人に仕えて生き抜いた有楽斎。茶人としては言うまでもなく、戦国の世を生き抜いた凛とした武将としての姿も伺い知ることができるだろう。

【会期】1月31日(水)〜3月24日(日)※会期中展示替えあり
【休館日】火曜 (3月19日は開館)
【時間】10:00〜18:00 ※金・土曜日、2月11日・22日、3月19日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで

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