「ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし」内覧会

N&A Art SITE(上目黒1-11-6)

  • 2024/2/1(木)
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「ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし」内覧会

 現代ドイツを代表する映画監督・写真家であり、数々の国際映画祭での受賞など世界的な活躍を続けるヴィム・ヴェンダース(1945年〜)の展覧会がN&A Art SITEで開催中。

 第76回カンヌ国際映画祭にて、主演を務めた役所広司が最優秀男優賞を受賞した最新作『PERFECT DAYS』(2023年)でも国内外から注目を集めているヴェンダース。

 本展では、ヴェンダース自身が「究極のロードムービー」と称する『夢の涯てまでも』(1991年)のクライマックスシーンから生み出した鮮烈な色彩の電子絵画作品《Electronic Paintings》(1991年)を展観。それらは、映画製作の過程でアナログデータをデジタルに変換した際に見たこともない絵のような幻影を偶然発見したヴェンダースが、その「動く絵画」を操作して当時の最先端の印刷技術で出力したもの。点描画のような作品からは、ぼんやりとした風合いながら主演俳優をイメージしたモチーフの表情や心情、ヴェンダースの魂までが伝わってくるようだ。
 また会場には、『パリ、テキサス』(1984年)ロケ時に撮影し、写真家としての氏の才能を知らしめたアメリカ中西部の風景写真《Written in the west》(1983年)シリーズも展示。ヴェンダースが捉えた「世界の涯て」が映し出されている。

 映画『夢の涯てまでも』アソシエイト・プロデューサーで本展の企画を務める、御影雅良氏は「今回展示する作品群は、日本で生まれたハイビジョン(Hi-Vision)や印刷技術などのテクノロジーを使ってアートを作り上げた美術史に残る傑作」と語る。
 本展では、2月20日(火)から10日間限定で、『夢の涯てまでも ディレクターズカット 4Kレストア版』(上映時間:5時間)が「恵比寿映像祭2024」地域連携プログラムの一環として東京都写真美術館にて上映される予定(詳細は東京都写真美術館HPご参照)なので、本作とあわせてじっくり鑑賞したい。

【会期】2月1日(木)〜3月2日(土)
【休廊日】日月祝
【時間】12:00〜17:00 ※2月24日(土)のみ10:00~17:00

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