葛飾北斎|PLAY w/ HOKUSAI

art cruise gallery by Baycrew’s(虎ノ門ヒルズステーションタワー 3F)

  • 2024/2/27(火)
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葛飾北斎|PLAY w/ HOKUSAI

 BAYCREW’Sの新業態「SELECT by BAYCREW’S」が2月29日(木)、虎ノ門ヒルズステーションタワー内に開業。“衣食住美を通じて人生の楽しみを提供”する同社がアートをもっと身近に生活の一部に取り入れること提案するギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s」を同店の一角にオープンした。

 初回展示は、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎による『北斎漫画』からセレクトされた80点から構成される。
 50年以上にわたり『北斎漫画』を蒐集する第一人者、浦上満氏から本展のために提供されたという作品はいずれも繊細な線や淡い色合いが見られる状態のよいものばかりだ。

 全国各地に点在していたとされる北斎の弟子たちに、自身の技術を伝えることを目的に描かれた全15編の絵手本『北斎漫画』。現代の「漫画」のルーツになったとも言われており、その卓越した描写力と大胆な構図で描かれた多種多様なモチーフは、国内外、さまざまな画家に影響を与えてきたという。
 「会場内の作品に描かれている力士の後ろ姿は、エドガー・ドガの《踊り子たち、ピンクと緑》を描く際に参考にされたと言われ、また、ヤモリなどの姿はエドゥアール・マネが模写しています」と解説するのは同ギャラリー担当の真舘朝子氏。

 展示壁には作品の一部が拡大して描かれており、作品とあわせて森羅万象の世界に入り込むような空間を創出している。「北斎作品は小さな作品を拡大しても迫力が劣ることがないため、細かな表情なども壁面でよく見て頂くことができます。また、これらの作品を通して、北斎はいうまでもなく、彫師、摺師など、分業制の職人の素晴らしさも感じて頂けるのではないかと思います。ぜひ、作品とともに空間も楽しんで頂ければと思います」と真舘氏。

 ちなみに壁は可動式で展示ごとに表情を変えられるのだそう。本展を皮切りに有形無形、古今東西を問わず、BAYCREW’Sならではのクロスジャンルな視点によるキュレーションで、作品・作家を取り上げでいくという。
 身近なギャラリー鑑賞の楽しみが一つ増えそうだ。

【会期】2月29日(木)〜4月21日(日)※入場無料
【休廊日】不定休
【時間】11:00〜20:00

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