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近藤亜樹「飛べ、こぶた」

近藤亜樹「飛べ、こぶた」
シュウゴアーツ(六本木6-5-24 complex665 2F)

2017/7/27(木)
 キャンバスの上を走り回るような筆づかい、愛嬌がありつつも謎めいたモチーフ…ギャラリー内で圧倒的なパワーを放つその作品群は、ペインター・近藤亜樹(こんどう・あき)の新作29点だ。
 日々の生活の中での体験や記憶を自身の中に溜め込み、限界に達するとキャンバスに吐き出すという近藤の制作スタイルは「排泄行為とほぼ同じ」だと本人は言う。この描かずにはいられない衝動が良く表れているのが、入口右手のペインティング4枚。注文したキャンバスが届くのを待てずに、家の襖を外してそこに一気に描き上げたのだとか。一瞬鳥肌がたつような言いようのない迫力は、そのストーリーを聞けば大いに納得できる。

 大学院時代に体験した東日本大震災、東京に移ってからの数年、そして今年から移住した香川県の小豆島と、その時にいる環境から大きな影響を受けるという作家にとって、今回の個展は東京生活の集大成ともいえる。その中でも、展示作品で一番大きな「HOUSE」は、小豆島の自然や風土を丁寧に描き切ったもので、新天地での新たな展開を予感させる。他にも、今回初めて取り入れている異素材のコラージュやスプレーでのペイントなど、進化が止まらないこのアーティストから目が離せない。

会期は8月26日(土)まで。日月祝、8月13〜21日休。時間は11:00〜19:00。