山種美術館(広尾)
奥村土牛、速水御舟、川合玉堂など近代に活躍した画家の日本画を中心に、浮世絵、洋画、書、素描など約1800点を所蔵する日本画専門の美術館。
収蔵品は山種証券の創業者である山崎種二氏と2代目山崎富治氏が集めたもの。若いころに買った酒井抱一の掛軸が偽物と分かって以後、現存画家の作品に傾注した山崎種二氏は、戦前・戦後を通じて私財で画家を支援。こうした交流が信頼へとつながり、質の良い作品、大作を優先的に購入できたという。横山大観らの薦めで1966年に日本橋兜町に開館した山種美術館は、2009年広尾に移転。3代目山崎妙子氏が館長を務め、企画展以外に所蔵品の調査研究、子どもや外国人向けツアーなど普及活動に主力を置いている。
日本画は傷みやすいため常設展示は行わず、企画展を年5〜6回実施。地下展示室は、天井の溝に照明を埋め込み、壁面は4mの一枚ガラスを使って接続部を減らすなど、鑑賞を妨げない工夫を随所に施した。墨の濃淡や顔料に含まれる鉱物の輝きまでリアルに体感できる。テーマや季節に合わせて奥村土牛の《醍醐》や速水御舟《名樹散椿》(重要文化財)などを展示する企画展が用意されているのもファンにはうれしい。図録ではわからない日本画の魅力、心ゆくまで堪能したい。
名称 | 山種美術館 |
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所在地 | 渋谷区広尾3-12-36 |
電話番号 | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
料金(税込) |
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営業時間 | 10:00〜17:00(最終入館は閉館30分前まで) |
休館日 | 月曜日(休日の場合、翌日)、展示替期間、年末年始 |
アクセス | JR、日比谷線「恵比寿駅」、徒歩約10分 |
公式サイト | http://www.yamatane-museum.jp/ |
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