檜町公園

東京ミッドタウンの芝生広場、ミッドタウン・ガーデンの東側に一体化して隣接してある港区立『檜町公園』。
都内一の高さを誇るミッドタウンの超高層ビルのふもとで“五感に響く、魅力的な水辺に出会える”憩いの庭だ。

  • 2008/05/01
  • カルチャー
  • 緑の散策路

2007年、東京ミッドタウンの建設と同時に再整備された当園は、1.4ヘクタールの敷地の約半分を占める大きな池が主役の、古式ゆかしい回遊式日本庭園が見どころ。

池のほとりの栗の木造りの東屋に腰を下ろすと、庇と柱が作りだしたフレームに、日本庭園のデザインのひとつ、「自然写景式」を用いて“自然の美をそのままに表現した”という美景が映えて、いつまでも見飽きない。

毛利家縁の地、山口県荻市より寄贈された藪ツバキや夏ミカンの木を愛でながら「下の池」沿いの遊歩道を抜け、「中の島」に渡る石橋に差し掛かるころ、耳に聞こえしはせせらぎの音。小さな滝から「上の池」、「下の池」に向かう水が滔々と流れる浅瀬の渓流の水際ではしばし、旅人になった気分に浸る。

庭園の横、残る半分の敷地は見通しのいい芝生広場になっており、和モダンにデザインされた遊具で子供たちがのびのび遊ぶ。赤坂方面の入口付近には水と戯れる噴水広場や長さ40mの藤棚も。四季の移ろいを身近に感じる庭園と活動的な芝生広場の“静と動”2つの趣向で幼児から大人までを懐深く迎えている。

  1. 中の島から眺める東屋。明かりを灯した夜の姿も美しい
    中の島から眺める東屋。明かりを灯した夜の姿も美しい
  2. 循環水が流れる浅瀬の渓流は夏場、格好の水遊びの場所になる
    循環水が流れる浅瀬の渓流は夏場、格好の水遊びの場所になる
  3. 遊歩道の脇を彩る藪つばき。萩市長自ら植林した樹木もある
    遊歩道の脇を彩る藪つばき。萩市長自ら植林した樹木もある
  4. 初夏は夏ミカンの白い花が目に爽やか
    初夏は夏ミカンの白い花が目に爽やか
  5. 花崗岩の一枚岩をくり抜き、石工の伝統技術で仕上げた石橋
    花崗岩の一枚岩をくり抜き、石工の伝統技術で仕上げた石橋
  6. 池の周りにの園路にはベンチが多く配置されている
    池の周りにの園路にはベンチが多く配置されている
  7. 超高層ビルの麓の芝生広場はNYのセントラルパークのよう
    超高層ビルの麓の芝生広場はNYのセントラルパークのよう
  8. 芝生広場にある3つのアート遊具は伝統的な日本の美意識を表現。滑り台は卍の文様から想を受けて造られた
    芝生広場にある3つのアート遊具は伝統的な日本の美意識を表現。滑り台は卍の文様から想を受けて造られた
  9. 4月下旬から5月初旬は、全長40mに及ぶ藤棚に咲き誇る花房が見事
    4月下旬から5月初旬は、全長40mに及ぶ藤棚に咲き誇る花房が見事
  10. 1週1.3キロのジョギングルートは早朝、近隣住民に愛用される
    1週1.3キロのジョギングルートは早朝、近隣住民に愛用される
公園の歴史
江戸時代
当地は江戸時代に長州藩毛利家の下屋敷があった場所で、名園と誉れた屋敷の庭「清水園」からは江戸の街並みが一望できたという。檜の木立に囲まれた屋敷は檜屋敷とも呼ばれて旧地名「檜町」と公園名の由来にも
1960(昭和35)年
防衛庁(現・防衛省)が、霞が関から移転。敷地大部分は防衛庁に、残り部分が檜町公園になる
1963(昭和38)年
都立檜町公園として開園
1965(昭和40)年
港区に移管
2000(平成12)年
防衛庁が市谷に移転
2007(平成19)年
防衛庁跡地に東京ミッドタウン完成。同時に檜町公園も再整備される

基本情報

名称 檜町公園
所在地 港区赤坂9-7-9
問合せ 03-5413-7015(赤坂地区総合支所 協働推進課土木係)
アクセス 大江戸線・日比谷線「六本木駅」徒歩3分
公式サイト https://www.city.minato.tokyo.jp/shisetsu/koen/akasaka/06.html

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