東京ミッドタウン裏を赤坂方面に下ると突如現れる緑のエリア。
敷地一帯が樹木で覆われた氷川神社は、まさに“都心のオアシス”。
ご神木の大イチョウや史跡など散策ポイントに満ちた境内は参詣のほか散策や休息に訪れる人が絶えない。
近くに住まいのあった勝海舟も足を運んだというこの社。
今も昔も地元っ子に愛され続けてきた鎮守の森だ。
複数ある神社の入り口のうち、イチオシは存分に緑を楽しめる氷川坂口からのアプローチ。左手に赤い太鼓橋が印象的な和風庭園、右手に木々が茂る斜面に祀られた稲荷神社と変化に富む景観が見られる。緑に覆われた石段を登りきると、広がるのはすっきりと整った景色。整然と並ぶ巨木とまっすぐ伸びた参道のシンメトリーな空間には、凛とした空気が漂う。
氷川神社は創建以来、霊験あらたかな社とされ、江戸期には歴代将軍の崇敬を集めてきた。幕末の傑物、勝海舟も社に親しんだ一人。神社近くに居を構えていた海舟は、参詣や剣術の稽古などで度々訪れていたとか。今も境内に残る4社の稲荷を合祀した「四合(しあわせ)稲荷神社」。洒落のきいた名前は、海舟自身が命名したもの。このエピソードからも神社との親交の深さが伺える。
本殿前の広場では、日当たりのいい素朴な木のベンチが特等席。大木のダイナミックな枝ぶりを眺めているだけで心が休まる。また、境内に点在する史跡や狛犬をチェックしてみるのも面白い。力比べに使われたという「力石」や約280年前に作られた港区最古の狛犬、地元の料飲組合が祀る「包丁塚」など見所がいっぱいだ。
お参り後ひと休み。そんなオフィスワーカーの姿も見られる神社は、昔と変わらない憩いの場所として近隣の人々に親しまれている。
名称 | 氷川神社 |
---|---|
所在地 | 港区赤坂6-10-12 |
問合せ | 03-3583-1935 |
アクセス | 日比谷線・大江戸線「六本木駅」徒歩6分 千代田線「赤坂駅」徒歩6分 南北線「六本木一丁目駅」徒歩5分 |
公式サイト | https://www.akasakahikawa.or.jp/ |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。