ニューオリンズ・トライアル

挑発、扇動、弱みを握り、腹を探りあう。
スリリングな駆け引きの向こうにある真実とは?
J・グリシャム原作の法廷エンタテインメント!

  • 2003/12/22
  • イベント
  • シネマ
ニューオリンズ・トライアル

正義は必ず勝つ!観終わった後、爽快な気分を約束する法廷エンタテインメント・ムービー。追いつ追われつのスリリングな展開に、人々の思惑、秘められた過去……最後に笑うのは誰?『ザ・ファーム/法律事務所』『ペリカン文書』をはじめ、数々の法廷ドラマを生み出したベストセラー作家ジョン・グリシャム原作、大御所俳優ジーン・ハックマンとダスティン・ホフマン初共演による厚みあるドラマである。

ニューオリンズ・トライアル

ニューオリンズの証券会社で起きた銃乱射事件。その犠牲者の遺族が大手銃器メーカーを相手に訴訟を起こした。銃器メーカー側はどんな手を使ってでも陪審員の票を集める陪審コンサルタント、フィッチを雇い、遺族は市民に信頼されている熟練の弁護士ローアに弁護を依頼。原告側に勝ち目のほとんどない注目の裁判が始まるなか、陪審員のひとりとなったニックは彼らの票を取りまとめるべく動き出す。

ニューオリンズ・トライアル

確固たる信念と強い情熱に勝るものなし。誰にでも誠実な判断と不屈の勇気は備わっている。本作にはすがすがしいメッセージがはっきりと示されている。現実にはありえないキレイごとだ、と思う人もいるかもしれない。でもだからこそ、こうした理想論を世界中の人々が楽しめるエンタテインメント作ではっきりと打ち出すのは、とても良いことだと思う。また本作は法廷ものといっても、ミステリーやアクションの要素もたっぷり。裁判結果の操作をもくろむニックの真意、社会的意義のある裁判の行方、知力・体力を総動員するCIAさながらの身辺調査に荒っぽい駆け引きの応酬……目の離せない展開で私たちを惹きつけ、退屈させることは一切ない。

最後まで緊張感が保たれている理由には、登場人物の要であるニックを演じたジョン・キューザック、フィッチ役のハックマン、ローア役のホフマンによる確かな演技力によるところが大きい。特にキューザックの悪人とも善人ともとれるキャラクターは効いている。近年、さまざまな作品に出演してはいるものの……というキューザックにとって、最も実力・魅力が際立つハマリ役だったのではないだろうか。

ニューオリンズ・トライアル

また、初共演の本作で敵対する役を演じたハックマンとホフマンは、実は新人時代のルームメイトであり親友同士、とのこと。そんな親しい関係をまったく感じさせないプロフェッショナルな2人による劇中で唯一の直接対決、フィッチとローアが互いの信念をぶつけ合うシーンは見どころのひとつ。どうぞお見逃しなく!

作品データ

ニューオリンズ・トライアル
公開 2004年3月27日公開
日比谷映画ほか東宝洋画系にてロードショー
制作年/制作国 2003年 アメリカ
上映時間 2:08
配給 東宝東和
原作 ジョン・グリシャム
出演 ジョン・キューザック
ジーン・ハックマン
ダスティン・ホフマン
レイチェル・ワイズ
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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