ゴシカ 試写会日記 毎週、熱田美希から映画ファンの皆さんへ熱いメッセージ!傑作でも愚作でも、映画ってやっぱり素敵!!
ゴシカ

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トップクラスの人気女優ハルとペネロペが体当たり!
ハリウッドの実力派スタッフ陣による
洗練のドラマティック・ホラームービー



 オスカー女優ハル・ベリー主演、スペイン出身の人気女優ペネロペ・クルス共演と、旬の女優が体当たりで挑むゴシック・ホラーが登場。製作に『マトリックス』のジョエル・シルバーと『フォレスト・ガンプ/一期一会』のロバート・ゼメキス、監督には『クリムゾン・リバー』の監督であり『アメリ』で青年ニノ役を演じた俳優でもある若手の映画人マシュー・カソビッツ(マチューという表記もあり)と、充実のキャストやスタッフが集結。ただのおどかしのみならず、推理モノとしてもしっかり楽しめる大人系ホラー・サスペンスである。

ゴシカ
 女子刑務所精神科病棟のカウンセラーであるミランダ博士は、上司であり夫であるダグラスや気のいい同僚の医師ピートらとともに、平穏に過ごしていた。しかしある雨の晩、道路にずぶぬれで佇む少女と至近距離で目があったとたんに記憶がとぎれ、目覚めると彼女は女子刑務所精神科の暗い病室に横たわっていた。わけがわからないまま部屋を訪れたピートに問うと、ミランダは殺人を犯して自己喪失状態となっていた、と告げられる。彼女自身にその記憶はない。そうして自分で心理分析と治療をしていた女囚らと同じ精神科病棟に閉じ込められた彼女は、真相を確かめるべく独自に動きだす。
ゴシカ
 ミランダは知識と経験のみを信じ、超常現象を信じない現実主義者。しかしそんな彼女が不可思議な現実にとまどいながらも徐々に新たな可能性を受け入れ、人間としての幅や意識を高めていく。ゴーストが忽然と、またはヒタヒタと現れて「ギャーッッ!!!」というお約束どおりのお化け屋敷的ホラー感覚もきっちりありながらそれのみならず、ミランダは本当に人を殺したのか?という謎に迫るミステリー、他者を信じて関わっていくということ、あらたな可能性を柔軟にとりいれていくこと……などなど、登場人物たちのパーソナルな面をよく描いているため、ドラマとしても充分に楽しい。センスよくヒントを匂わせていく展開には、どことなく『アメリ』を思い出した。精神科病棟にいるシーンではしばしば、ベリーもクルスもノーメイクのすっぴんでがんばった、というから驚き。物語の中にはかなり本気で我を捨て、すごい顔で絶叫するシーンなども多々あり、ホラーがあまり得意ではない私は思いっきりビビりながらも、彼女たちの女優魂に「やってくれますねぇ」と感心した。


 ところでこの映画、男性や若い世代はどう観るのだろう? 公開後、周囲に感想を聞いてみようと思う。
『ゴシカ』 2003年アメリカ映画
データ
2004年2月更新

ゴシカ

2004年2月28日公開
渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー

■2003年 アメリカ映画
■上映時間1:37
■ワーナー・ブラザース映画配給
■製作/ジョエル・シルバー
ロバート・ゼメキスー
■監督/マシュー・カソビッツ
■出演/ハル・ベリー
ペネロペ・クルス
ロバート・ダウニーJr.



プロフィール
 
あつた美希 あつた美希
あつた美希
フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。