累計4200万部を超えるベストセラーを映画化。
ヴァンパイアの少年と人間の少女の禁断の恋
オリジナルのファンタジーで惹きつける話題作
世界34ヶ国でシリーズ4部作が累計4200万部を超えるベストセラーとなり、“ハリー・ポッター”シリーズに次ぐ全世界2位の売上を誇る話題の小説を映画化。ヴァンパイアの少年と人間の少女の禁断の恋を描く。原作は’05年に出版されたステファニー・メイヤーの処女小説『トワイライト』。出演は『パニック・ルーム』のクリステン・スチュワート、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でセドリックを演じたロバート・パティンソンなど、原作のイメージを尊重して慎重に選ばれたという若手俳優たち。監督は’03年の映画『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』のキャサリン・ハードウィック、脚本はTVドラマ『The OC』や映画『ステップ・アップ』を手がけたメリッサ・ローゼンバーグ。禁断の恋の葛藤、ヴァンパイアのミステリーやアクションなど見どころたっぷりのシンプルなラブストーリーである。
内気で周囲にあまり馴染めない高校生ベラは母親の再婚をきっかけに、ワシントンのフォークスに暮らす父親のもとへ。新しい学校に通い始めたベラは、どこか近寄りがたい美青年エドワード・カレンと出会う。少しずつ打ち解けながらも距離を置こうとするエドワードにベラがもどかしい思いを抱く中、車に轢かれそうになったベラをかばったエドワードは素手で車を受け止める。超人的なパワーや冷たい身体をもつエドワードの正体にベラは気づき…。
本国イギリスをはじめ、世界中に350以上のファンサイトがあるほど高い人気を誇る原作。イメージや世界観が確立されているだけに人気作品の映画化は容易ではないが、知名度よりも原作のイメージを第一にキャスティングをした結果、大成功したとのこと。本作は原作ファンからも高く評価され、出演した若手俳優たちは一躍人気スターに。原作者メイヤーは映画化にあたり、「原作の中で死なない人は殺さないこと。カレン家のメンバーは名前も性格も変えないで登場させること」とリクエストしたとのこと。スタッフは一丸となって原作に忠実であることに心を砕いたそうだ。
スチュワートはエドワードに一途に恋をするベラを好演。カジュアルでそれなりに現実的、現代の平均的な少女ベラが恋をしてキラキラとかわいらしくなるところが好い。パティンソンが演じるエドワードは、美形で知的で強くて極甘の言葉をささやく、完全無欠の理想の彼氏。女子の妄想の権化である彼氏ぶりはティーン版のハーレクインといったところ。“ハリー・ポッター”のセドリックでやや注目されたパティンソンは、本作で一気に若手スターの地位を獲得したようだ。
原作者のメイヤーは本作の原作『トワイライト』で小説家としてデビューした人物。本国イギリスで専業主婦をしていた’03年に、鮮明に観た夢を基に『トワイライト』を執筆し、処女作でいきなりベストセラー作家となった。イギリス人でもと専業主婦、現代のファンタジーを描いたデビュー作が世界的なヒット……という経緯がハリー・ポッターの原作者J・K・ローリングと似ていることも、話題となっている。
さて、ベラとエドワードには燃えるような情熱がありながら、深く踏み込んでしまったら命が危ういというジレンマが常にある。ヴァンパイアのエドワードは愛するベラの命をうっかり奪ってしまわないよう、常に自分の理性と本能が闘っている。一般的な少年にもあるであろう理性と本能の葛藤がヴァンパイアのそれに置き換えられていて、大好きなのに相手を大事に思うがゆえに深入りできない、というギリギリのラインが妙にセクシーだったり切なかったりするのだ。そして容姿端麗、スタイル抜群のヴァンパイア、カレン一家のメンバーがズラリと揃うと壮観。主義の異なるヴァンパイア同士の対立もユニークで惹きつける。コミックのキャラを眺めるような楽しみがあることが、ファンにはたまらないに違いない。すでに続編『NEW MOON』の製作が発表され、全米公開は’09年後半〜’10年前半予定とのこと。欧米で大いに盛り上がっているこの作品、日本での反応は果たしていかに。
公開 | 2009年4月4日公開 新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2008年 アメリカ |
上映時間 | 2:02 |
配給 | アスミック・エース、角川エンタテインメント |
監督 | キャサリン・ハードウィック |
脚本 | メリッサ・ローゼンバーグ |
原作 | ステファニー・メイヤー |
出演 | クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン エリザベス・リーサー ニッキー・リード ピーター・ファシネリ ジャクソン・ラスボーン キャム・ギガンデット ビリー・バーク アシュレイ・グリーン |
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