気弱な税務署員と天才詐欺師が手を組んだ
脱税王を詐欺にかけ、滞納する10億円を徴収なるか
歯切れのいいクライム・エンターテイメント
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督が、韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師〜38師機動隊〜」を原作に映画化。出演は、『きのう何食べた?』の内野聖陽、『ラストマイル』の岡田将生、舞台『千と千尋の神隠し』の川栄李奈、『ある閉ざされた雪の山荘で』の森川葵、『キングダム2 遥かなる大地へ』の小澤征悦、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、皆川猿時、吹越満、神野三鈴ほか。真面目な税務署員の熊沢は、悪辣な脱税王から税金10億円を徴収するために、天才詐欺師・氷室と手を組むことになり……。権力や圧力、真っ向から正義を貫こうとする若い世代、血気盛んな部下を守ろうとする気弱な上司、美形の天才的な詐欺師と訳ありの関係者たち、わかりやすく悪役の脱税王、一筋縄ではいかない面々のストーリーが展開。騙し騙され、最後に笑うのは誰なのか。熊沢の過去、氷室の生い立ち、という人間ドラマとしても引きつける、クライム・エンターテイメントである。
税務署に務める真面目な公務員・熊沢二郎はある日、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺により80万をだまし取られる。親友の刑事・八木の助けで氷室を突きとめるが、観念した氷室から「おじさんが追ってる権力者を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と持ちかけられる。犯罪の片棒は担げないと葛藤する熊沢だったが、自らの“ある復讐”のためにも氷室と手を組むことを決意。タッグを組んだ2人はクセ者ぞろいのさまざまなプロを集め、詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。脱税額10億円の実業家・橘から脱税額10億+報酬4億円を奪取する熾烈なコンゲームを開始する。
ソ・イングク、スヨン、マ・ドンソクの豪華な顔合わせによる韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師〜38師機動隊〜」を原作に、上田監督がオリジナリティを加えて映画化。上田監督は映画『カメラを止めるな!』の大ヒットや、2023年の短編『レンタル部下』が第76回カンヌ国際映画祭「#TikTokShortFilm コンペティション」の最高賞を受賞したことで知られているなか、『アングリースクワッド〜』の企画は「カメ止め」の公開前から始まっていたという。試写で「カメ止め」を観た伊藤主税プロデューサーが、上田監督に「一緒に映画を創りませんか?」と声をかけ、のちに原作ドラマのDVDを渡したそうだ。上田監督はその時の思い、ドラマを約2時間の映画として完成させるまでの経緯をこのように語っている。「自分は『オーシャンズ11』や『スティング』のようなケイパーもの(強盗映画)や詐欺師ものが好きだったので興味を抱き、実際拝見したら“公務員と詐欺師”の意外な組み合わせもあって滅茶苦茶面白かったのですが、全16話を2時間の映画に変換するのには苦労しました。実写長編の原作ものが初めてだったこともあり、岩下悠子さん(「相棒」シリーズほか)と1〜2年ほどプロット開発に費やしました」
税務署に務める真面目で気弱な中間管理職の公務員・熊沢二郎役は内野聖陽が、思いがけず詐欺師と組むことになり変わってゆく姿を熱く表現。内野は上田監督の姿勢とこの映画への思いを語る。「上田慎一郎さんから一緒に映画をつくりたいと言われて、どれ程の時間をかけてここまで来たか。韓国ドラマを下敷きに自分の作家性を詰め込んだ映画を撮りたいんだという情熱がすごかった。『“ここまで大きな商業映画”は初めてです!』という言葉がかなり印象に残っています。ショーギョーとかゲージツとかそんな区分けはどーでもいいからおもろい映画を作ろうということで走り出しました。<中略>元気な娯楽映画が出来上がったのではないかと思っております」
天才的な詐欺師・氷室マコト役は岡田将生が、熊沢に脱税王への詐欺をもちかける切れ者の人物として。岡田は役柄と物語性、内野からの学びについてこのように語っている。「公務員と詐欺師の組み合わせにまずはびっくりしたのを覚えています。面白い組み合わせだなと。内野さんとのお芝居をとても楽しみにしていたので間近で役を構築していく様はとても勉強になりました。そして、お互いの利益の為に手を組みながらも徐々に距離が縮まっていく関係性に僕は惹かれたんだと思います。掴みどころがなく、ふわふわと舞いながらも一点を見つめているこの役は面白かったです」
熊沢の税務署の部下で正義感の強い望月さくら役は川栄李奈が、氷室と熊沢が結成する詐欺師集団《アングリースクワッド》のメンバーとして、元女優でどんな役にもなり切る白石美来役は森川葵が、当たり屋の村井竜也役は後藤剛範が、偽造のプロでメカニックの丸健太郎役は上川周作が、闇金業者の五十嵐ルリ子役は真矢ミキが、ルリ子の娘で、常に指詰め用トンカチを持ち歩くクレイジーな女・五十嵐薫役は鈴木聖奈が、熊沢の親友の刑事・八木晋平役は皆川猿時が、巨額の脱税をしている大企業の社長・橘大和役は小澤征悦が、橘の会社の司法書士・酒井恵美子役は神野三鈴が、熊沢が務める税務署の署長・安西元義役は吹越満が、それぞれに演じている。
上田監督は充実のキャストとの撮影について、「撮影は、内野さん、岡田さんを始め、映画界の猛者たちと共に本音で意見をぶつけあわせる日々でした。とてもハードで、そして、とても幸せな時間でした」とコメントしている。
主題歌は、音楽プロデューサー蔦谷好位置の変名プロジェクトであるKERENMIの「名前を忘れたままのあの日の鼓動 feat. 峯田和伸」。上田監督からのオファーによりKERENMIが書き下ろして完成した。
アングリースクワッドの面々は、脱税王から多額の税金を徴収なるか。熊沢のある過去について、氷室の生い立ちに関わることについて、どのようになっていくのか。2024年11月14日より映像配信サービス「Lemino®」にて、映画の前日譚を描くオリジナルドラマ「アングリースクワッド EPISODE ZERO」の独占配信も。こちらも観て、映画の世界観をさらに深めるのも楽しいかもしれない。最後に、上田監督と岡田の公式メッセージ、そして内野が2024年11月7日に東京で行われた完成披露上映会の舞台挨拶にて観客に伝えたメッセージをご紹介する。
上田監督「ついに皆さまにお届けできる日が近づいてきました。ドキドキしています。でもそれ以上にワクワクしています。胸を張ってお届けできる最高のエンターテイメント映画に仕上がったと思っています。公開を楽しみにお待ちください!」
岡田「監督、キャスト、スタッフの皆さんと意見を出し合い作った作品です。是非観ていただけたら嬉しいです」
内野「主演オファーを受けて、上田監督と一緒に脚本打ち合わせを何度も重ねました。上田監督が不撓不屈の精神でこの映画を作り上げたという事を僕は誰よりも知っているし、稿を重ねる事にどんどん素晴らしいものになっていった。その気迫と情熱に心を打たれました。そんな思い入れのある映画に参加させていただき、光栄でした。作品自体は真面目な公務員が詐欺師たちと手を組む荒唐無稽な話ですが、エンタメ性豊かな作品なので最後まで楽しんでご覧いただきたいです」
公開 | 2024年11月22日より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2024年 日本 |
上映時間 | 2:00 |
配給 | NAKACHIKA PICTURES / JR西日本コミュニケーションズ |
監督・脚本 | 上田慎一郎 |
脚本 | 岩下悠子 |
原作 | 「Squad38 (38사기동대)」 邦題「元カレは天才詐欺師 〜38師機動隊〜」 |
出演 | 内野聖陽 岡田将生 川栄李奈 森川葵 後藤剛範 上川周作 鈴木聖奈 真矢ミキ 皆川猿時 神野三鈴 吹越満 小澤征悦 |
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