カルト的人気のSFアクションシリーズが新章へ
若きプレデターと半身アンドロイドの異色タッグは
最悪の地を生き抜き目的を果たすことができるのか
© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.宇宙の戦闘種族プレデターのシリーズ最新作が、初めて人間ではなくプレデターを主人公とする新章として完成。出演は、『マレフィセント』のエル・ファニング、『レッド、ホワイト、アンド・ブラス』のニュージーランド出身の新鋭ディミトリアス・シュスター=コロアマタンギほか。監督は2022年の『プレデター:ザ・プレイ』、2025年のシリーズ初のアニメ『プレデター 最凶頂上決戦』のダン・トラクテンバーグが手がける。故郷から追放された若きプレデターは生存不可能とされる惑星バッドランドに降り立つ。そこで下半身を失ったアンドロイドの少女ティアと出会うが……。戦うスキルも情緒も未熟な若輩が逆境とサバイバルを通じて成長、半身であるアンドロイドのティアの目的、旅の途中で出会う謎の生物との関係など、主人公の冒険の旅と出会ったものたちの物語が展開。アンドロイドとの異色タッグ、未熟なものたちが補い合い、過酷な環境をサバイバルして行き着く先とは。意外と心温まる要素もあるSFアクションである。
SFガジェットを駆使する高度な文明を持ち、強きものと戦い、勝利することを誇りとする戦闘種族プレデター。そのヤウージャ族の若者デクは、強い父に憧れ、自身も強くありたいと願っていたが、一族から弱き落第者として追放されてしまう。そして凶悪な生き物たちが多数生息し、宇宙で最も危険な惑星といわれるバッドランドでデクは生きて帰るため、自身の強さと誇りを証明するため、戦いに身を投じる決意をする。そして半身の女性アンドロイドのティアと出会い、おしゃべりで陽気な彼女はデクをサポートすると提案。効率的に生き抜くためデクはティアを背負って即席のタッグを組み、過酷な環境を進んでゆくが……。

1987年の第1作『プレデター』からクロスオーバー作品も含めて7作、シリーズ8作目にして初めてプレデターが主人公となった最新作。若いプレデターが過酷な旅により戦闘力が鍛えられ情緒も豊かになり、心身が成長していくさまが描かれている。プレデターのデクが陽気な女性アンドロイドや謎の生物と触れ合うさまにドラマがあり、派手なバトルだけじゃなくキャラクターたちの関係性が変化してゆくさまもよく表現されていて感情移入しやすいストーリーとなっている。『プレデター:ザ・プレイ』『プレデター 最凶頂上決戦』に次いでシリーズ3作目を手がけるトラクテンバーグ監督は今回の映画の着想について、「“狩る側”だったプレデターが“狩られる側”の主人公になったら」と考え、「プレデターに試練を与え、自分という存在を証明する姿を描く」こと、「プレデターとロボットの冒険譚が頭に浮かんだ」と語っている。
プレデターのヤウージャ族の若者デク役はディミトリアス・シュスター=コロアマタンギが、強い父に憧れ、兄を慕うも弱すぎるとして一族から追放され、奮起する若者として。ディミトリアスはこの映画のために作られた言語“ヤウージャ語”で会話し、プレデターの装甲を実際に身につけてアクションやスタントをこなしている。彼は監督について敬意と共に「彼はオタクだ。プレデターへの情熱がすごい」と話し、「最高にイカした作品になっている」とコメントしている。そして監督はこれまで人間の敵として描かれてきたプレデターを主役としたデクというキャラクターについて、「見た目は恐ろしくても、観客が彼に感情移入できるように表情や仕草を細かく作り込みました」と話し、「かつての“最強の敵”に深く共感してほしい」と語っている。
デクとバッドランドで出会う半身の女性アンドロイド、ティア役はエル・ファニングが、おしゃべりで陽気な性質として。ティアの復活した下半身が何事もなかったかのようにスタスタと迷いなく歩いていくさまはユーモラスで、一悶着のあとで上半身と下半身がハイタッチする痛快なシーンは奇妙なかわいさがあって楽しい。ティアとともに巨大多国籍企業ウェイランド・ユタニ社から“ある調査”のためにバッドランドに送り込まれたアンドロイドのテッサ役はエル・ファニングが二役で、感情がなく指令を第一に判断する冷徹な性質として。エルはこの映画への思いを楽しそうに、2025年11月3日、4日(現地時間)にハリウッドで行われたワールドプレミアにてこのように語った。「この映画は独立した作品。シリーズを大胆な方向へシリーズを前進させているんです。撮影は本当に楽しかった。ダン監督が大好き。彼は想像力豊かで作品作りに対して情熱的なんです。みんなに映画を見てもらうのが待ちきれない」
さらにデクの極端に厳格な父、強い兄クウェイ、バッドランドに棲む不死身の怪物カリスク、バッドランドでデクに懐く謎の生物バドなどが登場する。
監督は俳優たちを称え、この映画の見どころと観客へのメッセージをワールドプレミアにてこのように語った。「この映画の視覚的スペクタクルは滅多にないものだ。ほとんどのシーンは、実際に俳優たちがアクションを行って撮影しています。様々なセット、クレイジーな格闘シーン、信じられないほど緊張感のあるシークエンス、巨大モンスターとプレデターの対決、すべてが本物のエネルギーをもっている。そしてサウンドも格別だ。ぜひ大きな劇場のスクリーンで観てください。本当に驚くような体験になると思います」

最凶の生物が多数生息するバッドランドのヤバい森の表現も見どころのひとつ。植物も動物もすべてが獰猛で殺しにかかってくる勢いで、翼竜のようなヴァルチャー、噴射物を口から出す蛇のような生物インブレ・アングィス、3本の長い足をもつ巨大生物ルーナ・バグなどさまざまなクリーチャーたちが登場する。エルはニュージーランドでの撮影とその迫力ある風景について、ワールドプレミアでこのように語った。「ニュージーランドの壮大な風景の中で実際にロケをしました。実際に映画で見ていただけるような雄大で美しい景色の中での撮影で、そのスケール感が映像の中でもしっかり生きています。この映画は、まさに“劇場で観るための作品”です!大きなスクリーンで観るべきだし、観客と一緒に息をのんだり笑ったりする共有体験が大切。プレデター映画でそう言えるのは珍しいけれど、この作品では少し涙するかもしれない。(映画館で)プレデターの咆哮を聴いて欲しい」
監督は撮影でリアリティと没入感を追求。自然に降る雨も撮影に生かし、植物の瑞々しくも生々しい勢いと暗い曇天の不穏さを表現。監督は今回の撮影で目指したイメージについてこのように語っている。「撮影現場は本当に過酷でした。沼地でヒザまで水に浸かりながら、自然の中でリアリティを追求しました。必要なところにはデジタル技術を駆使して、“現実的”という言葉では言い表せない新しい感覚を作ろうとしました。」
また2004年の『エイリアンVS.プレデター』や2007年の『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』など、このキャラクターたちにつながりがあるのは周知の通り。そしてティアやテッサは、「エイリアン」シリーズに登場する巨大企業Weyland-Yutani(ウェイランド・ユタニ社)製のアンドロイドとなっている。このことについて監督は、「この世界が“エイリアン”シリーズともつながっているという、ファンへの小さな贈り物なんです」とコメントしている。

半人前のプレデターが、上半身のみで文字通り半身のアンドロイドと“半人”タッグを組み(2人あわせて1人前)、命懸けの過酷な冒険の旅をするユニークな物語。トラクテンバーク監督はこの映画で観客に届けたい体感について、2025年7月にサンディエゴで行われたコミコンにてこのように語った。「観客がプレデターの背中に“括り付けられて”旅をする──そんな体験にしたかった。恐ろしくも反英雄的な存在と、まったく異なる少女が共に進む。この予測不能の冒険が『プレデター:バッドランド』なんです」
孤高の狩猟者プレデターの若者が“狩られる側”として試され、未知の存在との共闘を通して成長してゆく姿は、監督が目指す通り、観る側の共感を引き出す。プレデターを主役として弱さや迷いも描く、シリーズの転換点となる新たなストーリーは、旧作からのファンにとっては好みが分かれるかもしれない。個人的にはプレデターの誇りと孤独、他者との出会いと連携、結びつきを描くことにより、SFアクションにドラマ性がプラスされ、より幅広い層が親しむことができるように工夫されていると感じられる。最後に、トラクテンバーク監督がこの映画への熱い思いを伝えたワールドプレミアでのメッセージをご紹介する。「子供の頃から愛してきたシリーズ作品をこうして自分が監督できるというのは本当に光栄です。でも今回は“単なるプレデター映画”という枠を超えて、すべてのSFファンに楽しんでもらえるユニークな作品をつくれたと思っています」
| 公開 | 2025年11月7日より全国ロードショー |
|---|---|
| 制作年/制作国 | 2025年 アメリカ |
| 上映時間 | 1:47 |
| 配給 | ウォルト・ディズニー・ジャパン |
| 原題 | Predator: Badlands |
| 監督 | ダン・トラクテンバーグ |
| 出演 | ディミトリアス・シュスター=コロアマタンギ エル・ファニング |

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