人気作家のゴーストライターとなった小説家は
謎めいた手記を発見、真実を追求するが……
現実と虚構が交錯する洗練のサスペンス

アン・ハサウェイ主演、交通事故により表舞台から姿を消した人気作家と、そのゴーストライターとなった小説家をめぐるサスペンスを描く。共演は『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』シリーズのダコタ・ジョンソン、『トラップ』のジョシュ・ハートネットほか。コリーン・フーヴァーの同名小説「ヴェリティ/真実」を『アイデア・オブ・ユー 〜大人の愛が叶うまで〜』のマイケル・ショウォルター監督が映画化した。売れない作家ローウェンは、交通事故により執筆できなくなった人気作家ヴェリティ・クロフォードのゴーストライターを務めることに。やがて衝撃的な告白を記した原稿を発見する。そこに書かれていることは事実なのか、ヴェリティはなぜその告白を書き残したのか、その内容を読んだローウェンはどうするのか。深い森と湖、美しい邸宅、かつては華やかな作家だった彼女を、今も愛する夫と子どもたち、そして彼女の人生に足を踏み入れることになったゴーストライター。現実と想像と虚構が交錯し、その奥深くにある真実(ヴェリティ)が閃く、スタイリッシュなミステリーサスペンスである。
仕事にも人生にも行き詰まっている売れない作家ローウェン・アシュリーのもとへ、突然、驚くようなオファーが届く。それは交通事故で生死を彷徨う人気作家ヴェリティ・クロフォードのためのゴーストライター業だった。なぜ自分が選ばれたのか疑問をもちながらも、またとないチャンスを引き受けるべく、ローウェンは人里離れたクロフォード家の邸宅へと移り住む。次第にヴェリティの夫ジェレミーと親密な関係になっていくローウェンだったが、ある日ヴェリティが書いたと思われる不気味な“原稿”を発見。そこには、夫との性愛や子どもたちへの激しい感情、そして自らにまつわる衝撃の告白が記されていた。善悪の境界線が揺らぐなか、ローウェンはやがて闇深い真実にたどり着く。

アン・ハサウェイ主演によりベストセラーのミステリー小説を映画化。作家として成功し、家庭では愛する夫と子どもたちと暮らす、公私ともに順風満帆だったころのヴェリティの姿は、主にローウェンが思い描く想像や原稿の記述を通して映される。そのためヴェリティは、自信に満ちた魅力と危うさをあわせもつミステリアスな存在だ。アンは『プラダを着た悪魔2』『オデュッセイア』『隣人たち』『オークストリートの異変』と公開作品が続くなかでも、この作品ではクラシカルなヘアメイクにより美貌を際立たせ、フィルム・ノワールのファム・ファタルであるかのように艶やかな魅力を放っている。個人的には、『ヴェリティ/真実』は『隣人たち』と合わせ鏡であるような、ある意味において対をなすような物語とも感じられて興味深い。
この映画でプロデューサーも務めている原作者のコリーン・フーヴァーは、2022年にアメリカで最も売れた恋愛小説『イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる』で知られ、ブレイク・ライブリー主演で映画化。同年にUSA TODAY誌のベストセラーリストに15作品がランクインし、2023年にはTIME誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出された人物だ。2018年に自費出版した著書『ヴェリティ/真実』について、恋愛小説家と呼ばれてきたフーヴァーは、現代ロマンス小説というジャンルの外に踏み出したい思いもあったと明かす。そして自身について、「私はブラックユーモアの持ち主で、自分の小説に出てくる登場人物ほどロマンチックでも感情的でも決してありません」と話し、創作についてこのように語っている。「登場人物を孤立させて、不気味な場所に放り込んだり、外の世界から切り離して、たった1人で試練に立ち向かわせたりするのが大好きなんです」
プロデューサーのアレックス・ヘドランドは、原作者であり本作の製作も務めるフーヴァーについて、「彼女はとてもオープンで、対話を惜しまず、時間も惜しみなく割いてくれました。映画がひとつの作品として自立できるように、と願ってくれていたんです」とコメント。ショウォルター監督は原作に敬意を払い、忠実に映画化するよう心がけたという。

成功した華やかな作家であり献身的な母で妻であるヴェリティ役はアン・ハサウェイが、交通事故の後は家に閉じこもり、世間から隠されるように暮らしている人物として。プロデューサーも兼ねるアンは原作の魅力について語る。「(フーヴァーの)小説には、ぐいぐい前へ進む推進力があるんです。本当に美味しいものを食べているみたいに、どうしても手が止まらない。止められなくて、次のページへ行きたくなってしまう。最後まで読んで、ようやく息をついたとき、『ああ、みんながこの本に夢中になった理由が完全に分かった』と思いました」
人生に行き詰まりを感じている小説家ローウェン役はダコタ・ジョンソンが、人気作家のゴーストライターを請け負う女性として。ダコタはアンとの共演を喜び感謝し、ローウェンについて、複雑で混乱していて迷子のような人だとコメント。その心理状態についてダコタは説明する。「彼女はこの一家と、秘密と嘘と真実が絡み合った網のなかに、炎に引き寄せられる蛾のように巻き込まれていきます。彼女には悪気はなく、作家として成功しようと努力している。でも同時に、判断力に影響が出始めるほど脆い状態にもあるんです」
ヴェリティの夫ジェレミー役はジョシュ・ハートネットが、妻子を愛する男性として。原作者のフーヴァーは、アン、ダコタ、ジョシュについて、理想を超えるほどの配役で現実とは思えないほどだと話し、出演者たちを称賛している。
また衣装や美術セット、建築などが洗練されているのも本作の魅力のひとつ。ヴェリティとローウェンがそれぞれにまとう赤いドレスは、いずれもヴェルサーチェのもの。体のラインを美しく見せるデザインと鮮やかな赤が、あやうさを示すサインにもなっている。
ヴェリティたち一家が暮らす森のなかのクロフォード邸の外観は、デンマークの著名な彫刻家兼デザイナーで、ダンスク社のチーフデザイナーを30年間務めたイェンス・クイストゴーが設計した、ニューヨーク州北部に実在するコンテンポラリー住宅だ。内観は美術セットとして作られ、端正さや不穏など物語をイメージして作り込まれている。ショウォルター監督はこの家について、風変わりで完璧で、ヴェリティの想像力の延長でもあると語っている。そして背景や装飾にヴェリティ(Verity)のVの形がたびたびあしらわれているとも。さらに遊び心として、ジェレミーとヴェリティが最初に住んだニューヨークのアパートメントの外の壁には、ブライアン・デ・パルマの『殺しのドレス』の廊下に使われていたものと同じデザインの壁紙を使用。またヴェリティの机の引き出しにアイスピックが入っていることは、『氷の微笑』へのオマージュであるという。ショウォルター監督は『ヴェリティ/真実』の制作では、自身が愛する映画の手法を実践しようと考えたという。「僕はヒッチコック、エイドリアン・ライン、ブライアン・デ・パルマ、そして彼らが1980年代から’90年代に撮った映画の大ファンなんです。ああいうスリラーには、映画で物語を語る喜びが息づいている。だから僕にとってこれは、自分でもそれをやってみて、独自の面白いやり方でこの物語を語ってみるチャンスでした」

冒頭の道路ぎわの衝撃的なシーンから、最後にローウェンがたどり着く真実とは。ヴェリティは、ローウェンは、ジェレミーは、一体どんな人物なのか。映画を観終わった後は誰かと話したくなるかもしれない。そしてふと、ひとつの問いが浮かんでくる。
私たちが信じている物語は、本当に正しいものなのだろうか。
SNSやニュース、噂話など、私たちは日々さまざまな物語に触れている。そこで信じているものは、本当に事実なのか。それとも自分たちが信じたい側面だけを受け取っているのか。『ヴェリティ/真実』は単なる心理サスペンスでは終わらない。愛すること、信じること、理解することに伴う危うさ、認識そのものを揺さぶる作品でもある。物語の謎を追ううちに、いつしか自分たちの認識に意識を向けられるところも面白い。原作者のフーヴァーは、この映画が小説の読者たちにも受け入れられると確信している。「小説の結末を愛してくれた人たちは、この映画化にとても満足してくれると思います。私はいつも、楽しませるために書いていると言ってきました。この映画は現実逃避と娯楽にぴったりです。小説の結末が見事に機能したのは、読者として区切りは得られるのに、本を閉じたあとも疑問が残るからでした。映画もそう感じられるものにしたかった。原作とまったく同じくらい曖昧なところが大好きです」
ダコタも同意する。「間違いなく原作を体現した作品だと感じています。登場人物は正確で、刺激的だと思います。読者の皆さんには、本を読んだときと同じ驚きや衝撃を感じてもらえたら嬉しいです」
アンはこの映画を自由に盛り上がって楽しんでほしいと語る。「この映画に込めたディテールの数々を、みんながどう掘り下げてくれるのか楽しみです。<中略>これは観客をぞくぞくさせるために設計され、映画作りを本当に、本当に愛している人たちが作った映画です。そして原作の読者の方々には、この上なく大切にされていると感じ、心を震わせてもらえたら嬉しいです」
そしてショウォルター監督は観客へのメッセージをこのように語っている。「観客には、何かを感じてほしい。それが恐怖でも興奮でも、何であっても構いません。カメラワークではもう少し強調の効いた表現を試み、印象的なイメージを生み出すために思い切った賭けもして、俳優たちには最初の直感とは違うかもしれない方向へ演技を踏み込んでみるよう促しました。大きくてオペラのような作品を作りたかったんです。観終わったあと、観客がこの映画についてあらゆる形で語りたくなってくれることを願っています」
| 公開 | 2026年11月6日より全国公開 |
|---|---|
| 制作年/制作国 | 2026年 アメリカ |
| 上映時間 | 1:57 |
| 配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
| 映倫区分 | R15+ |
| 原題 | Verity |
| 監督 | マイケル・ショウォルター |
| 脚本・プロデュース | ニック・アントスカ |
| 原作 | コリーン・フーヴァー『ヴェリティ/真実』二見書房刊 |
| 出演 | アン・ハサウェイ ダコタ・ジョンソン ジョシュ・ハートネット |

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