信長の弟にして大茶人、有楽斎
ゆかりの「正伝永源院」寺宝を一挙公開
織田信秀の子、織田信長の弟として生まれた、
天文16(1547)年に生まれた織田長益は、武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭「
こうした茶人・有楽斎として名高い一方、武士・長益には悲観的なイメージも伴う。
天正10(1582)年に起きた本能寺の変では、長益の主君・信忠(信長の長男)が自害したにもかかわらず、長益は御所を脱出したことから、京の人々には「逃げた(男)」と揶揄される。
信長の死後は秀吉の
本展は、武将としての長益の実像を歴史資料により見つめなおす試みから始まる。続いて、利休も一目を置く茶人として結んだ交友関係や、有楽斎が所持した、あるいは好んだと伝わる茶道具の名品を紹介し、茶人としての彼の姿に光をあてていく。
有楽斎ゆかりの寺・正伝永源院に伝わる《織田有楽斎像》をはじめとする絵画、墨蹟類、狩野山楽の襖絵など、貴重な寺宝が一挙公開されるのも本展の大きな見どころだ。
また、国宝の茶室「如庵」および重要文化財の「書院」の3次元計測データを、裸眼で立体視を可能とする“空間再現ディスプレイ”を使ってジオラマのように立体として表示する3D展示の設置も予定されている。
戦国の世に生を受け、織田家の血筋として時の政治に利用されながらも生き抜き、茶人として大成した有楽斎。あらためてその実像に迫る貴重な機会となるだろう。
展覧会名 | 四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎 |
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会期 | 2024年1月31日(水)〜3月24日(日) ※会期中、展示替えあり |
休館日 | 火曜日(ただし3月19日は開館) |
時間 | 10:00〜18:00(金・土曜日、2月11日・22日、3月19日は20:00まで) ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | サントリー美術館 港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,600円、高大生 1,000円、中学生以下無料 |
公式サイト | https://www.suntory.co.jp/sma/ |
問合せ | 03-3479-8600 |
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